自己管理ができるようになる高学年は、手帳をつけ始めるには最適な時期。「手帳をつけることを通して、目標・計画・振り返り・改善策という『PDCAサイクル』を回す習慣が身につきます。将来、人生を豊かに過ごすために必要な『自分の人生は自分でデザインする』という意識の醸成にも役立ちます」と、『小学生のための生活習慣力アップノート』を監修する、早稲田大学教職大学院教授の田中博之さんは話します。具体的な手帳のつけ方と、子どもの性格と目的に合わせた実践のアドバイスを紹介します。

【年齢別特集 小学校高学年のママ・パパ向け】
(1) かぜを引きやすく、虫歯になりやすい 子どもの口呼吸
(2) 高学年からの手帳のススメ 1冊つけると子が成長する
(3) 高学年の手帳 自律性養うために書き込みたい5つの要素 ←今回はココ

分刻みの予定を書き込むわけではない

 子どもが手帳をつける際、大切なのは書き出していく中身です。

 「子どもが手帳をつける本質は、自律性を養うことです。タイムスケジュールに分刻みの予定を書き込むことではありません。一番大事なのは“やることリスト”をつくって振り返りをすること。自分自身で反省点を見つけて改善するという自律性は、これで養われます。手帳には、やることリストに加え、目標設定・タイムスケジュール・その日の振り返り・保護者コメントなどを書き込むことが大事です」と田中さんは話します。具体的には下の要素になります。

手帳に書き込みたい5つの要素

「目標設定」
「やることリスト」
「その日の振り返り」
「タイムスケジュール」
「保護者コメント」

 市販の手帳にはカレンダー型やバーチカルタイプなどさまざまな種類がありますが、上記の5つの要素を書き込んでいけばどれを使ってもいいのです。実際にどんなことを書き込んでいけばいいのか、次のページから解説します。

来年から「親子手帳」をスタートしてみては?(写真はイメージです)
来年から「親子手帳」をスタートしてみては?(写真はイメージです)