わが子がどうやら、自分より成績がよかったり、スポーツができたり、人気があったりする子を妬ましいと感じているようだ――。親は子どものこんな負の感情に気づくと、うろたえてしまったり、悪いことだと否定的に捉えたりしがちです。「いじめ」や、子どもたちが今後生きていく「SNS世界」にも関連するキーワード「妬み感情」について、学習院女子大学国際文化交流学部の准教授の澤田匡人さんに聞きます。子の妬み感情を暴走させず、生かすために親がサポートできることはあるのでしょうか。

【年齢別記事 小学校高学年のママ・パパ向け】
(1) 子の「人を妬む気持ち」 成長に生かすか、暴走させるか ←今回はココ
(2) 態度悪い思春期の子に「世界標準のマナー」どう教える?
(3) 子の先送り癖は自己肯定感が関係 4つの策で改善
(4) 脱「分かったつもり」 知ったかぶり防ぐ親の声かけ

「妬み感情」を持つのは人間として当たり前

 自分より運動ができる、自分が受からなかった中学に合格した、自分が持っていないゲーム機を持っている、自分よりも人気がある……など、人間はさまざまな事柄について、自分の持っていない「何か」を持つ他人を「妬ましい」と思ってしまうもの。

 「自分とあまりにもかけ離れた、雲の上にいるような存在の人に対しては、憧れることはあっても妬みません。相手との差がわずかだと自分が思い込むときのほうが、妬みを感じやすいとされています」。感情心理学が専門で、「妬み」について研究している澤田匡人さんは説明します。

 今の子どもたちは、遅かれ早かれ、SNSの活用が求められる時代を生きていくことになるでしょう。妬み感情が生じやすいと言われるSNS世界にも触れながら生きていく際には、自分の感情に向き合うスキルが、さらに大切になると予想されます。

 子どもの言動から妬み感情が透けて見えると、親はぎょっとしてしまって、思わず「人のことを妬んでどうするの」といった否定的な言動をしてしまいがち。しかし、澤田さんは、「親は子どもの妬み感情を否定しないほうがいい」とアドバイスします。「誰かを妬ましいと感じるのは自然なこと。人間としての成長過程で経験したほうがよいことです」

 また、悪い感情として捉えられがちな妬み感情ですが、自分を高めるきっかけになるなど、いい面もあると、澤田さんは説明します。妬み感情を暴走させず、よい方向に生かして、世界を広げるきっかけにつなげるために親が知っておきたいサポート法や、いじめとの関係などについて、次ページから具体的に聞きます。

子の「妬み感情」 生かすサポートは

次ページから読める内容
・「人を羨ましがってどうするの!」などと親が否定しないほうがいい理由
・イライラ、モヤモヤした妬み感情を抱えたままだと……
・親が知っておきたい、成長に役立つ「妬み」
・妬みの生じやすいSNS世界に生きていく子どもたち
画像はイメージ
画像はイメージ

次ページから読める内容

  • 自分を客観視できているともいえる
  • 「良性妬み」か「悪性妬み」か
  • 「妬みの解像度」を上げる手助け
  • 「妬み」の3つの対処法
  • 自分の感情と向き合う力
  • 「妬み」に向き合うことと「いじめ」の関係

続きは、日経xwoman有料会員の方がご覧いただけます

ログインはこちら
もっと見る