子どもがテレビやゲームなど、何かに集中しているときに、ポカンと口を開けていることはありませんか。鼻か口に何かの問題があるために、口呼吸をしているのかもしれません。口呼吸は、かぜを引くなど感染症のリスクを高めたり、顔つきに影響があったりするケースもあります。子どもの口呼吸に詳しい、キッズデンタル代表の坂部潤さんに聞きました。

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 「口呼吸をしているとだらしない顔に見えてしまい、見た目で損をすることもあります。それだけではなく、実は健康にも影響があることが分かっています」と坂部さんは言います。

 乳幼児期の口呼吸は、母乳を吸うときや離乳食を食べるときにうまく舌を使えないことが原因ですが、口周りの筋肉を鍛えたり、舌の運動をすることで自然に口を閉じられるようになり、鼻呼吸に移行できます。小学校高学年になっても口呼吸をしている場合は、鼻の病気や、歯並びの悪さなど口腔(こうくう)内の問題が隠れていることがあります。

 子どもが口呼吸をしているかどうかをチェックするポイントは下記のとおりです。

チェック
□ リラックスしているときに口が開いている
□ 唇をよくなめている
□ 上唇だけ白色か肌色に近く、唇と肌の境目が曖昧になっている
□ 食事のとき、クチャクチャと音を立てがちである
□ 滑舌がよくない
□ 歯をしっかり磨いているのに、歯に汚れがつきやすい
□ 歯をしっかり磨いているのに、虫歯になる
□ 口臭がきつい
□ かぜを引きやすい

 ここに挙げた項目はすべて、口呼吸が原因となって起こり得ます。2つ以上当てはまれば、子どもの口呼吸を疑ってみましょう。

 なぜ口呼吸を治さないといけないのかという理由や、原因、治療法について、次のページから紹介します。

集中しているときに、ポカンと口が開いていない?(写真はイメージ)
集中しているときに、ポカンと口が開いていない?(写真はイメージ)