前回の記事(高学年女子のやる気のスイッチは「身近にいる憧れの人」)では、高学年の女の子に見られる特徴を生かした勉強法や声かけについて紹介しました。今回は、男の子編。男の子の特徴を生かした伸ばし方について、『男の子の学力の伸ばし方』『女の子の学力の伸ばし方』(共に、ダイヤモンド社)の著者で、進学塾「VAMOS(バモス)」代表の富永雄輔さんに伝授してもらいました。

【年齢別記事 小学校高学年のママ・パパ向け】
(1) 家の中ですぐキレるわが子 親のNG対応とは?
(2) 学校でもキレる子の背景に生きづらさ 「境界知能」とは
(3) 高学年女子のやる気のスイッチは「身近にいる憧れの人」
(4) 高学年男子の伸ばし方 「苦手の克服」に固執しすぎない←今回はココ

精神年齢の差がコロナ下でより拡大している?

 前回の記事(高学年女子のやる気のスイッチは「身近にいる憧れの人」)では、高学年の女の子の特徴や効率的な学力アップの方法を紹介しました。高学年の男の子にはどのような特徴があるのでしょうか。子どもの発達の差において「性差」に着目し、子どもたちへの指導に生かしている進学塾「VAMOS(バモス)」代表の富永さんは言います。

 「片方の特徴がよくて、もう片方の特徴が悪いというわけではありません。前回の記事でもお伝えしたように、男の子の特徴として挙げられているものが女の子に当てはまる場合も、その逆の場合も普通にあります。女の子も男の子も、その子に合った工夫やサポートをすることで、学力は伸びていくものです

 一方で、富永さんは、特に男の子の精神年齢についてはコロナの影響を危惧しています。

 「一般的に、小学4年生から中学2年生くらいまでの子どもの精神年齢は、『実年齢+4歳』が女の子、『実年齢-4歳』が男の子だといわれています。しかし、この精神年齢の差がコロナ下でより一層広がっていると感じます」

 なぜ精神年齢の差がコロナ下で拡大しているのでしょうか。男の子の特徴を生かした効果的な勉強法や声かけの仕方はいったいどのようなものなのでしょうか。次ページから詳しく説明します。