新型コロナウイルスの影響による休校中、大手塾の授業は双方向や配信によるオンライン授業に移行しました。その後対面授業が再開されましたが、オンラインでの授業も並行して行われています。塾に行かずにオンラインだけで勉強している子どももいるでしょう。講師を前にした対面と違い、オンライン授業は集中しにくいのではと心配もあります。そこで今回は、自らオンラインで授業を行い、大手塾の事情にも詳しい西村則康さんに、オンライン授業を受けるときのポイントを聞きました。記事後半ではリビング学習の環境設定についても紹介しています。

【年齢別特集 小学校高学年のママ・パパ向け】
(1) 子どものスマホデビュー タイミングと3つの対策
(2) 小学生も被害者に 親子で知りたいスマホトラブル
(3) リビング学習と在宅勤務の共存は子の学びにプラス
(4) 塾のオンライン授業 効果的な受け方と環境設定 ←今回はココ

個別指導や家庭教師では手元も見せる

 コロナ禍で一気にオンライン化が進んだ子どもの学び。パソコンやタブレットを前にリビングで学ぶことも当たり前になってきました。他にはどのようなツールがあるとよいでしょう。西村さんが家庭教師や個別指導などであると便利と話すのは、「書画カメラ」という、ノートやテキストを真上から写すことができるカメラです。家電量販店やネット通販で手に入ります(価格は1万~2万円)。

 「私のオンライン授業はZoomで行うのですが、PCやタブレットで子どもの顔を写し、スマホにつないだ書画カメラで手元を写してもらって2画面で子どもの様子を確認しながら授業を進めます。教える側としては子どもが何を考えているかをとても知りたいからです。それには、表情はもちろん手元も大切。こちらが問いを出したときに、手がすぐ動くか、動かないか、何を書き始めるかで子どもの考えが分かるのです」

 緊急事態宣言発令中は書画カメラも手に入りにくくなったため、電気スタンドにスマホをしっかりと貼り付けて代用した家庭もあったそうです。

 次ページからは、塾のオンライン授業をリビングで受けるときはどのように工夫するとよいか、西村さんに紹介してもらいます。