わが子が、勉強に身が入らず、いつも親に言われてイヤイヤ勉強している場合、親として、子どものやる気のスイッチをどのようにオンにしてあげればいいのでしょうか。行動科学専門家の永谷研一さんは、「子どもに勉強のやる気を出させたいなら、勉強そのものではなく、その周辺の『できたこと』に目を向けさせ、振り返りをさせたほうがいいでしょう」と話します。手帳やノートを使ってやる気のスイッチをオンにする「振り返りの方法」について、永谷さんに伝授してもらいました。

【年齢別記事 小学校高学年のママ・パパ向け】
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自己肯定感を高めた状態で「振り返り」をする

  高学年になっても、勉強が嫌いで自分から机に向かおうとしないわが子にやきもき。親としては、何とか勉強に苦手意識を持たないようにと、テストで不正解だった箇所を指摘したり、親子で目標を設定し、できなかったことを責めてしまったりして、ますます子どものやる気をそいでしまう……といった悪循環に陥っている人も少なくないかもしれません。

 多くの企業や学校で人材育成や研修を行い、1万5000人以上の行動を分析してきた永谷研一さんは、「目標を設定して『できなかったところ』を振り返るやり方は、短期であればいいかもしれませんが、長期に及ぶと、途中でモチベーションを維持できなくなったり、中学入学と同時に燃え尽きたりすることも少なくないと思います」と話します。

 「人が『行動を変える』ためには、まずは、できなかったことではなく、できたことに注目して自己肯定感を上げ、その上で、振り返りをすることが重要です。なぜなら、自己肯定感が低い状態で振り返りを行っても、ほとんどの場合、『次はこうしてみよう』『ああしてみよう』と自ら工夫するまでには至らないからです。逆に、自己肯定感が高い状態で振り返りをすると、『明日からこうやってみよう』と、次の行動に移るまでのスピードが上がります。そうした小さな行動変化が、大きな変化に繋がるのです」

 ただし、なかなか勉強に前向きにならない高学年に、「今日は、算数のテストが80点だった」などと、勉強の結果自体を振り返らせるのは、お勧めできないと永谷さん。

「大抵の人は、テストで80点だったとしても、できていない20点のほうに目を向け、自己肯定感が下がってしまいます。ではどうすればいいかというと、『自分が勉強に向かうプロセス』など、他人との比較や評価が入りにくい『できたこと』を振り返るようにするのです」

 次ページから、高学年の子どもが取り組みやすい、ノートを使った振り返りメソッドと親のサポート法を永谷さんに解説してもらいます。

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次ページから読める内容

  • 子どものやる気のスイッチを押す「いいルーティン」とは?
  • 「できていないこと」に向きがちな目を「できたこと」に向けさせる
  • 行動の習慣化を促す4つの質問
  • その週の「ベストできたこと」を選んで振り返る手順
  • やる気をアップさせる「感情」による動機付け
  • 具体的アクションに落とし込む

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