前回「子どものスマホデビュー タイミングと3つの対策」で紹介したように、小学生の子どもが自分専用のスマホを持つことはネットリテラシーを教えるチャンスです。特に、リスクについては親子で話し合うことが大事です。前回に続いてITジャーナリストの高橋暁子さんに、小学生のスマホ利用に潜むリスクと親のサポート方法について聞きました。

【年齢別特集 小学校高学年のママ・パパ向け】
(1) 子どものスマホデビュー タイミングと3つの対策
(2) 小学生も被害者に 親子で知りたいスマホトラブル ←今回はココ
(3) リビング学習と在宅勤務の共存は子の学びにプラス
(4) 塾のオンライン授業 効果的な受け方と環境設定

「信頼」と「安全」は別物 小学生が陥りやすいトラブル

 今の小学生たちは小さい頃から親のスマホで動画を視聴するなど、インターネットが身近な存在になっています。しかし、判断力が未熟な子どもは、スマホによってもたらされるリスクを想像することができません。「子どもを信頼しているから」と、管理を子ども任せにすることは危険だと高橋さんは警鐘を鳴らします。

 「出会い系、LINEいじめ、個人情報流出、課金トラブルなど、近年子どもにまつわるスマホのトラブルが増えています。ネットを安全に使いこなす能力を養うためにも、まずは実際にどんなリスクがあるのかを親自身が知り、子どもと一緒に話し合うことが大切です」

 具体的には、どんなトラブルが起きているのでしょうか。そのケースと対策を紹介します。

トラブル1:親に内緒でオンラインゲームに高額課金をする

 男の子に多いのが、オンラインゲームの課金トラブルといいます。コンビニなどで入手できるプリペイド式カードは、年齢確認もなく子どもでも簡単に購入できるので、親に隠れてお年玉やお小遣いをつぎ込んで課金してしまう……といったことが頻発しているといいます。ゲーム内で使える強いアイテムを手に入れたいという子どもの欲求は大人の想像以上に強く、「親に内緒で課金する方法」といった情報自体がネット上であふれています。

●対策●
普段からスマホの使い方については家庭内で話題にしておくこと。親は子どもがどんな使い方をしているか把握することが大事です。同時に、課金はしない約束をする、アプリストアで課金できない設定にしておくなどの対策を取ることが必要です。
トラブル回避対策を知って、スマホと上手に付き合う(写真はイメージです)
トラブル回避対策を知って、スマホと上手に付き合う(写真はイメージです)