中学受験率の高い都市部では、小学校時代の仲良しグループ内で進路が別々になるという話もよく聞かれます。せっかく培った友達関係は、卒業した後にどうなるのでしょうか。また、中学生になるとだんだん手が離れて楽になる一方で、親としては交友関係を把握しにくくなり不安な面も出てきます。友達関係の変化や親の心構えについて、前回に続き6年生ママと中学生ママたちの座談会形式でお送りします。

【年齢別特集 小学校高学年のママ・パパ向け】
(1) 小学生でも袴が人気? イマドキの卒業式服装事情
(2) 私立中と公立中、進路が分かれる友達との関係は? ←今回はココ
(3) 学校の勉強は小4から難易度がぐっと上がる
(4) 子どもの学びの質を上げる、家庭での親の関わり方

子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

座談会参加者(氏名はいずれも仮名)

沢田さん
東京都在住。小6女子、小3男子、1歳女児のママ。長女は都立の中高一貫校に進学予定で、中学受験組は学校全体の4割程度。

野本さん
埼玉県在住。小6男子のママ。県内の私立男子校に進学予定。中学受験組はクラスの約7割とかなり高め。

村木さん
東京都在住。中2、小5、小3の3人兄弟のママ。長男は私立男子校に進学。中学受験をしたのは学校全体の3割ほどだった。次男と三男は公立小学校に在学中。

吉崎さん
神奈川県在住。中2女子、小4男子のママ。長女は都内の私立女子校に進学。中学受験組は学校内で少数派だった。長男は公立小学校に在学中。

卒業が近づくと、LINEのメッセージが飛び交い続ける

編集部(以下、――) お集まりいただいた皆さんは全員中学受験組で、近隣の公立に通う友達とは進路が分かれるケースです。卒業を控えた今の時期、お子さんたちに何か心境の変化などはあるようですか?

沢田さん(以下、沢田) 入試が無事に終わり、中学の入学に備えてスマホを持たせたのですが、今ちょうどLINEのやり取りがものすごいことになっています。ずっと通知が鳴っているような状態で、これがいつまで続くのかなと心配しているんですが…。

村木さん(以下、村木) うちもそうでしたよ。卒業直前の恒例みたいなものですよね。

吉崎さん(以下、吉崎) 娘もクラスの仲良し同士でLINEグループを作って、夜まで会話していたような記憶があります。

野本さん(以下、野本) やっぱりLINEやメールは、友達付き合いを継続するツールとしてはなくてはならないものですか?

村木 中学入学前後は寂しいからか、小学校時代の友達が心のよりどころのようになっていたみたいですが、LINEが飛び交うのも一時的なもので、そのうちちゃんと落ち着いてくると思いますよ

―― そうすると、小学校の友達とはだんだん疎遠になってしまうのでしょうか。

村木 入学後すぐの泊まりがけのレクリエーションで仲良しの子ができて、そこから徐々に、小学校の友達関係から新しい生活のほうにシフトしていった感じがします。中2になった今では、小学校時代の友達と会うのは年に数えるほどかな。

吉崎 うちは下の子がいるので、運動会など小学校のイベントに行くと地元の友達とプチ同窓会みたいになったり、地元のお祭りで集まったり、たまに遊んだりしています。

村木 公立の子のほうが忙しいんですよね。部活があって、中2になれば受験準備も始まるしで、なかなかスケジュールも合わないみたいです。

―― 中学校の友達付き合いには、小学校時代に比べてどのような変化が? 親が直面する新たな悩みって? 小6ママの気になるあれこれを、次ページからも先輩ママたちに詳しく聞いていきます!

<次のページからの内容>
● 親同士は付かず離れずのいい関係が続く
● 行動範囲の広がりとともにお小遣い事情も変化
● 子どもの携帯は、気になってもあえてチェックせず
● 小学校時代の友達の恋愛話に憧れ
● 会う機会は減っても、大切な関係は自然に残る