2019年がスタートしました。お正月にわが子がお年玉をもらったという人も多いのではないでしょうか。さて、そのお年玉、どうしましたか? 親が預かって代わりに貯金? それとも子どもに任せっきりでしょうか。 よその子がどのくらいもらっているのかも気になりますね。そこで、ファイナンシャル・プランナーやマネー教育の専門家にお年玉の最新事情や、どう扱うべきかを聞きました。

【年齢別特集 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) リビング学習の注意点 正しい姿勢で座るには?
(2) 小学生の家庭学習 リビングの光と照明の位置に注意
(3) お年玉、投資派・預金派それぞれのマネー教育 ←今回はココ
(4) 低学年は7割がお小遣い制 カレンダーで管理を学ぼう

子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

お年玉の使い道は今も昔も貯金

 「日経DUAL」でもおなじみのファインシャル・プランナー前野彩さんによると、お年玉を『あげる人』の平均支出総額は2万6166円。全体での金額は横ばいですが、20~50代においては、増加傾向にあるようです。(住信SBIネット銀行「お年玉に関する意識調査2019年」より)

 もらったお年玉の1人当たりの総額を学年別にしたのが次の表です。小学生全体の平均額は、約2万円です。

 「お年玉の使い道の多くは、今も昔も貯金になっているようです。3年前の調査と比べると10%以上増えていますから、老後不安な大人の貯蓄意識が影響しているのでしょうか。もしかしたらこれが『お金はためるもの』という習慣(刷り込み)の始まりなのかもしれません」と前野さん。

 「ためる」という堅実な方法は大切です。しかし、最近は小学生からマネー教育を始めたいという声もよく聞きます。まとまった金額を手にしたときこそ、マネー教育を始めるチャンス。子ども向けの投資制度もあると聞きますが、どういう制度なのでしょうか?

マネー教育の一つとして投資をしてみるという使い道も

 「2016年に始まった『ジュニアNISA』を利用して、子どもと一緒に投資信託や株式に触れるという方法があります。『ジュニアNISA』とは、0~19歳の子どもが利用できる投資口座です。『ジュニアNISA』の口座で投資信託や株式に投資をすると、買った投資商品の値上がり益や、配当金・分配金に対して、一切税金がかからない(非課税)のでおトクです」(前野さん)

 「ただし、非課税になる期間には期限があり、投資を始めた年を1年目として、最大5年後の12月末までに得た利益が対象です。また、ジュニアNISAは期間限定の制度のため、2023年12月末までが投資開始期間になります」(前野さん)

 いきなり「投資」というとハードルが高いのですが、どんな利用法があるでしょうか。

<次のページからの内容>
● 投資すると企業を見る目が変わってくる
● 投資なのでソンをすることも。事前によく調べて決断を
● ジュニアNISAについて知っておきたいこと
● 貯金、寄付などいろいろな使い道があることを示し、社会の仕組みを学ばせよう