わが子にはすくすく、明るく前向きに育ってほしい。失敗や挫折を味わわせるのはかわいそう──。そんな思いから、「そのままのわが子を受け入れる」ことを重視する一方で、「こんな温室のような環境で、本当に子どもは伸びるのだろうか。一人で生きていける力が身に付くのだろうか」と不安を感じている親は少なくありません。子どもの生きる力を育む上で、いったいわが子をどのようなスタンスで育てるのが正解なのでしょう。ある程度の負荷をかけ、鍛える必要があるのでしょうか。桜美林大学准教授の小関俊祐さんに、低学年親に向けてのアドバイスを聞きました。

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一生、親が手を差しのべることはできない

 わが子には失敗をしたり挫折を味わったりせず、のびのびと育ってほしい──。そんなふうに考えて、子どもをそのまま受け入れ、温かく包みこむような子育てを心掛けている人は少なくありません。

 しかし、一方で子どもにとってあまりにも楽な環境を親が与えすぎると、子どもが一人で生きていく力が付かないのでは、と心配になることもあるかもしれません。いったい、子どもの生きる力を伸ばすには、「子どもをそのまま受け入れる」のと「負荷をかけて鍛える」のと、どちらが正しいのでしょうか。桜美林大学リベラルアーツ学群准教授の小関俊祐さんは「どちらにしても、いつまでも親が手を差しのべられるわけではありません」と指摘します。

 「私の考えとしては、小学校低学年のうちは必ずしも負荷をかけて鍛える必要はないと思います。大事なのは、わが子に適した環境と声かけです」

 詳しく聞いていきましょう。