「学習障害とは、知的発達に遅れがあるわけではなく、読み書き、計算など、特定の分野にだけ著しい困難がある障害を言います」と解説するのは、発達障害ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」編集長・鈴木悠平さん。

 「学習障害とは何か」「『わが子が学習障害かもしれない』と思ったらどうすればいいか」「検査の結果が判明したら、どうやって子どもをサポートする?」というテーマで、鈴木さんに詳しく聞きました。

【年齢別特集 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) 読み書きや計算が不得意…学習障害(LD)とは? ←今回はココ
(2) 「うちの子、学習障害?」と思ったら親がすべきこと
(3) 日暮れが早まる季節 帰り道の防犯対策
(4) 不審者に遭った!「とっさの行動」をわが子に教える

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

学習障害とは何か

「LITALICO発達ナビ」編集長・鈴木悠平さん
「LITALICO発達ナビ」編集長・鈴木悠平さん

 学習障害とは、知的障害とは違い、知的発達に遅れがあるわけではなく、読み書き、計算など、特定の分野にだけ著しい困難がある障害を指します。知的障害の場合、その程度に応じて学習面と生活面の両方に困難が生じることが多いですが、学習障害の場合は、読み書きなどの特定の分野の困難さ以外では、あまり変わったところが見られず、普段、話していても障害があるとは気づかれにくいことが多いです。

 しかし、「漢字テストで0点がずっと続く」「他の教科はできるのに、算数だけできない」というように、特定の科目や学習課題でその困難さが表出します。学習障害の原因については様々な研究がなされていますが、まだはっきりとは分かっておらず、先天的な脳機能の異常として理解されています。決して勉強をさぼっているということではなく、何らかの原因により、特定の学習をする際、脳の情報処理がうまくいかないのです。

学習障害は、発達障害の一種

 日本では、発達障害は、先天的な脳機能の発達の凸凹・アンバランスさによって、生活や学習に困難がある障害だと理解されています。その困難さが「学習」に出るのが学習障害のグループ、「注意・集中」や「多動性」という部分に出るのがADHD、「対人コミュニケーション」や「物事への関心」に特徴があるのが自閉症スペクトラムと呼ばれるグループです。このうち、いくつかの障害が重複する人もいます。

 「学習障害」は、今の親世代が子どものころには、あまり耳にしなかった言葉ですが、研究が進むにつれ、認知度が高まり、2005年4月に「発達障害者支援法」が施行され、以後、学習障害を含め、発達障害の認知・理解が進んできました。以前は、メディアも関連情報をあまり報道しなかったため、存在はしていたけれど見えていないという状態だったと言えるでしょう。

 学習障害にはいくつか分類があり、「読み」に関する障害はディスレクシア、「書き」に関する障害はディスグラフィア、「計算」に関する障害はディスカリキュアと呼ばれています。ディスレクシアは読字障害、ディスグラフィアは文字を書けない、ディスカリキュアは計算や推論など、数字や記号を論理的に処理する際に困難さがあります。

 次ページで、学習障害の分類を詳しく見ていきます。

<次のページからの内容>
● 学習障害のカテゴライズと定義には様々ある
● 親はどのようなタイミングで気づくのか
● 大人になったら治る?
● こんなサポート方法がある
● 学習障害者の割合はどのぐらいか
● 得意分野に集中して、能力を伸ばすという考え方

次ページから読める内容

  • 学習障害のカテゴライズと定義には様々ある
  • 親はどのようなタイミングで気づくのか
  • 大人になったら治る?
  • 子どもの4.5%
  • 得意分野に集中し、能力を伸ばすという考え方

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