親が仕事や家事で手が離せなかったり、電車やバスで落ち着いていられなかったりするときに、低学年や未就学児の子どもに、ついスマホを与えていませんか。それで子どもが静かにはなるものの、「もう少しだけ」といつまでも手放そうとしない、操作方法を覚えて勝手に使う癖が付いてしまう、ということもあります。このように子育てでスマホを多用してしまう場合、どのような弊害があるのでしょうか。脳科学者の細田千尋さんに聞きました。

【年齢別記事 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) 叱られたとき 子は脳機能が低下し学ぶ力を失う
(2) 勉強に興味示さない低学年に不足しているものは
(3) 生意気な口をきく→叱る、の負のループが招くものは
(4) 脳科学者ママが解説「低学年からスマホ漬け」弊害は ←今回はココ

大事なのはバランス

 電車などの公共交通機関で子どもに騒がれると困る、仕事や家事で手が離せないときに静かにしていてほしい──と、ついスマホで動画を見せてしまっていないでしょうか。子どもは確かにおとなしくなるものの、その弊害も気になるところです。

 東北大学大学院情報科学研究科准教授で脳科学者である細田千尋さんは「デジタル機器やコンテンツがすべて悪いわけではありません。YouTubeにもすぐれた教育コンテンツはありますし、勉強に役立つアプリもたくさんあります。大事なのはバランスです」と言います。

 「心配なのは、スマホで動画などをエンドレスに見てしまい、使用時間の制限も守れなくなってしまう状態になること」。それ以外のことに対する興味関心が薄れ、自分で考え、答えを見つける姿勢が身に付かなくなることがある、と細田さんは警鐘を鳴らします。

「低学年からスマホ漬け」の弊害は? 詳しくチェック!

・○○○○○○○が低下し、学力にも負の影響が生じる
・○○○能力にも大きく影響
・「デジタル機器は厳禁」ではなく、大事なのはバランスの取れた使い方。1日何分程度ならスマホを使わせてもいい?