日常生活の中で、わが子に「こんなに〇〇して、僕(私)すごい?」「えらい?」と聞かれることはないでしょうか。もちろん、何かを頑張ったときには心から褒めるとしても、それがあまりに頻繁だと、「こんなに毎回、褒めるべきなのか?」と迷ってしまうかもしれません。子どもの承認欲求はどこまで満たしてあげるべきなのでしょうか。京都女子大学現代社会学部教授の正木大貴さんに聞きました。

【年齢別記事 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) 低学年 苦手克服と「勉強嫌いの阻止」どう両立?
(2) 年齢の割に幼い子、原因は親の過干渉それとも気質?
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(4) 「すごい?」を連発 子の承認欲求どこまで満たす? ←今回はココ

承認欲求は誰もが持っている

 子どもが宿題をしたり、お手伝いをしたりしたときに「私ってえらい?」「こんなにできて、すごい?」などと聞かれることはないでしょうか。もちろん、親としては子どもが頑張ったときには全力で褒めたくなりますが、「こんなに褒めなくてはいけないのか」「これはできても普通では」「この程度で褒めるのは甘やかしでは」と悩むこともあるかもしれません。

 また、逐一こうした子どもの承認欲求を満たしていると、承認欲求がエスカレートするのではないかという心配もあります。

 京都女子大学現代社会学部教授の正木大貴さんは「子どもが承認欲求を持っていること自体は、問題ではありません」と言います。

 「承認欲求は人間なら誰しもが持っている自然な欲求です。低学年の子どもが持っていても当然ですし、むしろ健康的だともいえます。心配しなければならないのは、親が『条件付きの承認』をしてしまうこと。思い当たる場合は、親子のコミュニケーションを見直す必要があるでしょう」

 詳しく聞いていきましょう。

詳しくチェック!
「小さな頃に十分に承認欲求を満たしてあげることに関しては、○○○○しかない」
・親が避けるべきは「条件付きの承認」
・承認欲求がエスカレートする場合はどうすれば?
・親は子どもの最後の砦(とりで)になるべき