「どうしてこんなに散らかしたの!」「学校からもらったプリントは!?」。忙しい日々のなか、つい片付けられない子どもをガミガミ叱ってしまったという経験はありませんか? 「本当はもっと穏やかに過ごしたいのに……」と、悩んでいるママ・パパは少なくないでしょう。

 今回は、これまで100軒以上ものお宅を訪問し、コンサルティングによる片付けサポートサービスを提供してきた、ライフオーガナイザーの宇高有香さんにお話を伺いました。

 宇高さんの片付け術は、子どもでも簡単で、一度知るとリバウンド知らずと話題です。自身も小4、小1のお子さんがいるママであることから、小学校低学年の子がいるご家庭へのアドバイスを得意とされています。実は自身も「片付け下手だった」という宇高さんのお宅にお邪魔し、実生活で取り入れている「子どもが自ら片付けるようになる収納術」を伝授してもらいました。

【年齢別特集 小学校低学年ママ・パパ向け】
(1) 忘れ物の多い子 手を貸すか、あえて失敗させるか
(2) どんな子にもできる!「性格タイプ別・片付け術」 ←今回はココ
(3) 洋食より和食がいい? 子どもの朝食が大事な理由
(4) 栄養満点の“手抜き朝食”と休日のゆったりレシピ

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

子どもの個性によって片付けの方法は変わる

 子どもがいてもスッキリ片付いている家は理想です。ただ、片付け上手というと、几帳面できっちりしている人の特権というイメージも少なからずあるもの。しかし、宇高さんは「片付けは、センスよりも“やり方”」だと言います。

 「私は、本来“片付けられない人”というのはいないと思っています。もし、どうしてもお子さんができていないとしたら、それは、その子に合わないやり方をしているせいかもしれません。必ず、その子の個性にぴったりの片付け法はあるはずです」

 どんな人でも必ず片付けられる、と語る宇高さん。実は、宇高さん自身、昔は“収納下手”に悩んできた一人だといいます。しかし、自分の性格に合った方法を見つけたことで、すっきり片付いた部屋を維持できるようになったのだそう。

 「単に“片付けられない”といっても、いろんなタイプがあります。子どもの場合は大きく、『もったいない派』『無頓着派』『うっかり派』の3タイプに分けられます。なかには複数当てはまるMIXタイプの子もいますね」

 宇高さん曰く、片付けられないタイプの特徴は以下になります。

<宇高流「片付けられない子ども」の3タイプ>
  • 「もったいない派」・・・すべてのものを手元に残しておこうとして物をどんどんため込んでいってしまうタイプ。
  • 「無頓着派」・・・そもそも片付けをする意義が理解できていないタイプ。
  • 「うっかり派」・・・もともとあった場所に物を戻せない、遊びに夢中になって戻すこと自体を忘れてしまうタイプ。

 次ページからは、それぞれの子どものタイプ別・片付け術を解説します。

<次のページからの内容>
● 子どものタイプ別“片付け術”とは?
● 子どもでも分かるように「定量」を可視化する
● 物の定位置を決める前に、「人の行動」を整理する
● プリントは、アプリ「タイムツリー」で即・電子化&共有
● 一日のうちで「元のキレイな状態」に戻す時間を決め、あとはカリカリしない