緊急事態宣言が明け、通常登校、分散登校などが始まりました。どの学校でも共通しているのは、子どもがじっくり学ぶ時間的な余裕がないこと。こうした状況では、学校が始まってから、授業についていけなくなる子どもが増えても不思議ではありません。三鷹市立羽沢小学校主任教諭の千葉布紀子さんに、本来1学期の間に習うべき単元の学習ポイントを聞き、駆け足になっても困らない「先取り学習」についてくわしく聞きました。

【年齢別特集 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) 小2の国語と算数 駆け足授業、家庭でどうフォロー ←今回はココ
(2) 小3は抽象的思考へ 教科ごとにフォローのこつ解説
(3) 学童の役割は?「行きたくない」に親はどう対応?
(4) 長引くおねしょは夜尿症かも 子の自尊心をどう守る?

学校によっては、通常の半分の学習時間しか取れないことも

 新型コロナウイルスの影響で、子どもの学習環境は大きく変化しています。6月に入り、多くの地域で分散登校・通常登校が再開しましたが、1年間のカリキュラムを考えると、駆け足での授業となる可能性は否定できません。三鷹市立羽沢小学校主任教諭の千葉布紀子さんはこう話します。

 「学校のカリキュラムは、もともと行事などもあって、そこまでゆとりのある時間配分で組まれていません。登校再開後は、どのカリキュラムも、補習や長期休みの返上などがなければ、これまでの7、8割を確保できればいいレベル。単元によっては、通常の半分くらいの時間しか確保できないこともあると思います。各学校によって対応は異なりますが、理解がゆっくりのお子さんの場合、家庭で先取り学習をしてあげられると、勉強自体に苦手意識を持たずに済むのではないでしょうか」

 休校中の新1年生の家庭学習のポイントについては、「コロナ休校の新1年生『勉強楽しみ』の気持ち大切に」で、元公立小学校の教師で教育評論家の親野智可等さんに詳しく聞きました。

 学校が再開した今、2年生、3年生の学習では、どのような点に注意すればいいでしょうか。今回は2年生の1学期に習うべきだった学習にスポットをあて、国語と算数のポイントを解説します。※3年生は次回解説します。

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