わが子が小柄な場合、「そのうち大きくなるよ」「パパも中学に入るまでは身長が低かったから大丈夫」などと言われることもあるかもしれません。こうした言葉を信じて待っていて大丈夫なのでしょうか? 希望の森 成長発達クリニック院長の望月貴博さんに聞きました。

【年齢別記事 小学校低学年のママ・パパ向け】
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最終身長はある程度の予測が可能

 「子どもの身長が気になる親が、『パパが中学生になって伸びた話』や『もう少し時間がたてば何とかなる』という話に心が揺れる気持ちはよく分かります。けれども結論から言うならば、子どもの身長が大きく伸びる時期は1度きりなのです。『来るかもしれない、大きく伸びる時期』を待ったりせず、早めに受診することをおすすめします」と話すのは小児の内分泌疾患の専門医で子どもの低身長に詳しい、希望の森 成長発達クリニック院長の望月貴博さんです。

 「来るかもしれない、大きく伸びる時期」を待つべきではないのは、仮に父親が中学で大きく伸びたとしても、子どもの身長には両親の遺伝的要素も影響するからだそう。

 「身長には親の遺伝が影響します。子どもの身長に悩んでいる場合の多くは、両親の双方もしくはどちらかが平均よりも小柄というケースが多いです。父親が中学以降大きく伸びていたとしても、仮に母親が小柄な場合、必ずしも子どもが父親と同じように背が伸びるということにはなりません。またまれですが、背が高くならない原因に疾患があることもあります」

 一方で、子どもの最終身長はある程度予測可能だと望月さん。身長予測には4つの方法がありますが、それぞれに限界もあるため、病院では4つの予測の結果から総合的に判断します。

 4つの予測方法とは具体的にどのようなものなのでしょう。一方で、予測値よりも高くなってほしい場合、どのような選択肢があるのでしょう。病院での治療法や、家庭生活の中でできることについて、望月さんに詳しく聞いていきます。

子どもの身長を伸ばすためにできることとは?

・子どもの最終身長、4つの予測方法とは?
・身長を伸ばすために家庭でできる唯一のこととは○○の管理
・保険適応にならない場合は、まだ一般的ではないものの自費診療という選択肢も