「いよいよ1年生!」と期待に胸をふくらませていたのに、東京などでは新型コロナウイルス感染拡大の影響で休校が長引き、新1年生も在宅学習を余儀なくされています。緊急事態宣言の対象が全国に拡大された中、学校再開まで、家庭でどのような準備をすればいいのでしょうか。生活面や心構え、学習について、在宅勤務中の親へのアドバイスも含め、花まる学習会代表の高濱正伸さんにお話を聞きました。

【年齢別特集 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) 子ども眼鏡 弱視に必須、近視では慎重に
(2) りんか&あんなの母 子が自信持つ矯正用眼鏡の工夫
(3) コロナ休校の新1年生「勉強楽しみ」の気持ち大切に
(4) 新小1 コロナ休校中は時間割作り『学校ごっこ』を ←今回はココ
(5) 「学童行きたくない」への対応法と放課後の価値

姿勢良く座る、集中して聞くことの練習を

 新型コロナウイルスの感染拡大により、すでに東京などでは学校が5月まで休校、学童保育も受け入れを縮小しています。学校再開までの期間をどのように過ごさせればいいか分からなかったり、1カ月も休んで勉強が大丈夫なのかと不安になったりしている方も少なくないでしょう。一体どうしたらよいのでしょうか。

 「新1年生が4月に学ぶ内容は、学校に慣れること、約束を守ること、きちんと座ること、クラスのみんなと仲良くすることなどです。つまり、本格的な学習はまだ先なんですね。東京などではゴールデンウイーク明けからの学校再開が予定されています。それまでに就学の準備をするなら、休校中に家庭で『学校ごっこ』をするのがいいかもしれません。親御さんが先生役になって『もう1年生だもんね!』と呼びかけてあげると、子どもたちは頑張るはずです」と花まる学習会代表の高濱正伸さんは話します。

 「今だからこそできることをやってみよう、というくらいの気持ちでいてください。学校が始まったら『あれ、そんなことで不安になってたっけ』と思えるようになります。あまり今の状況をネガティブに捉えないでくださいね。

 それよりも、お子さんの勉強に対する肯定的な気持ちを育んでいきましょう。お子さんが『ここ、分からない』と言ってきたら、『一緒に調べようか』と答え、学ぶ楽しさを、そのときにできる範囲で伝えてあげてください」

 以下のようなことを身に付けておくと、学校が再開したときスムーズに新生活が始められると言います。

■正しい姿勢できちんと座る
「長年にわたって多くの子に接してきて実感するのは、『姿勢が良い子は伸びる』ということです。じっと座っていられない、くにゃくにゃしてしまう子には繰り返し『背中を伸ばして座ろうね!』と声をかけてあげましょう。できていたら、『背中が伸びてるね!』とほめてあげてください」

■大切な話を集中して聞く
「先生が何か話し始めたら、集中して聞くことがとても大切です。家では『お母さんは今、大事なことを言ってるよ』と声をかけて、大事なことは相手の目を見てきちんと聞く、という習慣をつけてあげてください。『だって、もう1年生だからね!』と明るく声をかけてあげると、よく聞こうという意識につながるでしょう」

 学校や学童が休みで、外にもなかなか出られないとなると、子どものスケジュールはどのように組んだらいいのでしょうか。

家庭で身に付けておくべき習慣は? 続きは次ページ以降で詳しく紹介します。画像はイメージ
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