新型コロナウイルスの感染拡大で、東京などでは休校が長引いています。特に家庭学習に慣れていない新1年生は、この休校期間中をどう過ごせばいいのでしょうか。元公立小学校の教師で教育評論家の親野智可等さんに、本来ならば1年生の4月はどんな学びをしているはずなのか、特に国語と算数に関して家庭でやっておくといいこと、などを聞きました。

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 新1年生は子ども本人だけでなく親も家庭学習に慣れておらず、子にどのように勉強をさせたらいいか分からないという家庭も少なくありません。学校から宿題が出されていたとしても、本当にそれだけでいいのかと不安になったり、既にドリルなどを買って独自に勉強させたりしている家庭もあるのではないでしょうか。本来ならば、新1年生のこの時期は、どんな学びをしているはずなのでしょう。

 「新1年生の勉強は、国語なら『ひらがなの読み書き』からスタート。算数は足し算でも引き算でもなく、その前段階の『数を数える』というところから始まります」と、元公立小学校教諭の親野智可等さん。「ひらがなの読み書きや数のカウントは、既に入学前にできるようになっている子も多いでしょう。つまり、1年生の1学期の勉強はそれほど難しくないんです。難易度が上がるのは2学期からなので、4月の勉強ができていないからといって、そこまで心配しなくてもいいですよ」と、親野さんは話します。

 とはいえ、今後いつまで休校が長引くかは見通せない状況。家庭で学習を進めるなら、どんなところから始めればいいのでしょうか。

 親野さんは「新1年生には何よりも、『国語や算数って楽しいな、勉強って楽しいな』という前向きな気持ちを育てることが大切」と話します。そのためには、「遊び」を取り入れながら学ぶのがいいと提案します。

 次のページから、国語、算数、生活の過ごし方について、親野先生にポイントを聞きました。在宅勤務をしながら子の学習を見るのは簡単ではないはず。すべてやろうと思わず、できるものだけを選んで、無理のない範囲で取り入れてみてください。

「勉強って楽しい」という気持ちの育て方は、次のページから紹介。画像はイメージ
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