子どもにせがまれ、つい自分のスマホを渡したところ、画面に見入って話しかけても返事もしない。そんな子どもの様子に不安になった経験はありませんか? 子どもとスマホの「上手な付き合い方」は多くの親にとって悩みのタネ。「スマホの使いすぎや依存」を未然に防ぐ、低学年の子どもへの上手なアドバイスを専門家に聞きました。

【年齢別特集 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) スマホ依存対策 親の3大NGワードと子への伝え方 ←今回はココ
(2) SNSを使い始める前に 低学年から親が伝えること
(3) 低年齢化する花粉症 思考力の低下や勉強への影響も

 今年1月、香川県で18歳未満のコンピューターゲームの利用を「平日は1日60分、休日は90分」に制限する「ネット・ゲーム依存症対策条例(仮)」の素案が提出されて話題となりました。

 背景にあるのは、SNSやオンラインゲームなどの長時間利用による、子どものネット依存症の増加。2017年度に厚生労働省研究班が実施した中高生への調査によると、インターネット依存が疑われる生徒(中高生)は、5年前に比べてほぼ倍増。推計93万人に上ることが分かっています。こうした現状に対し、インターネットの安全と活用について詳しいミヤノモリ・ラボラトリーの高橋大洋さんはこう言います。

 「スマホの保有時期が低年齢化しています。低学年はスマホ利用の入り口ですから、ここで親がどのように対応していくかによって、その後の子どもとスマホの付き合い方は大きく変わってきます。低学年の子どもが今、スマホで利用しているのはほとんどがネット動画とスマホゲーム。こうしたアプリを利用する上でのメリットやデメリットを親自身が知り、子どもにも分かる言葉で『正しい付き合い方』を伝えていく必要があります」

 その際に大切なのは、上意下達にルールを課すのではなく、低学年の子どもに響くアドバイスをすること。特に気をつけたいのが、子どもにネガティブな意味に捉えられかねない親のNGワードです。高橋さんが、「三大NGワード」として挙げるのは以下の3つです。

 一見、よく聞く親のセリフのようですが、なぜ、高橋さんはこれらに問題があると指摘するのでしょうか? 次のページから詳しく解説してもらいます。