悪口を言った、言われた、叩いた、叩かれた…。小学校低学年の子どもを持つ親なら、子どもと友達の間で起こる、このようなトラブルを経験したことがあるかもしれません。そもそも低学年の子どもの発育にとって、「友達」の存在はどのような意味があるのでしょう。また、トラブルが生じたとき、どのように解決すればいいのでしょうか。東京学芸大学教育学部の教授で、スクールカウンセラーでもある松尾直博さんに聞きました。前後編で紹介します。

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 松尾直博さんは「低学年の子どもにとって、友達という言葉は広い意味で使われています」と指摘します。

 「例えば、この年代の子どもにとっては『特に親しい人』だけでなく、クラスメートも、習い事で一緒のクラスにいる同年代の子も友達です。私たち大人は会社の同僚のことを友達とは言いませんよね。親世代は、低学年の子どもにとっての『友達』は大人が考えるより広い概念を指している点を、まずは押さえておきましょう」

 その上で松尾さんは、友達は心の発達の面でさまざまな影響を与える存在だと言います。「高学年、中学生、高校生と子どもが精神的に成長していく際の基礎は、低学年のこの時期に、広い意味での友達との交流を通して作られます

 狭い意味での友達、親友ができるかは、運や巡り合わせによるところも多いです。もし、子どもにとても親しい、仲のよい友達ができなくても、焦ったり、プレッシャーをかけたりするのは避けた方がよいでしょう。広い意味での友達との交流は、学校生活などで自然に生まれますし、そこで得られるものも多いです。おおらかな気持ちで、子どもの『友達づきあい』を見守ってほしいと思います」

 次ページ以降で、友達の存在が低学年の子どもの精神面の成長において、どのような役割を果たすのか、解説してもらいます。

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次ページから読める内容

  • 友達の存在は「幸福感」の源泉
  • 自分が必要とされている感覚の目覚め
  • 複雑な感情が芽生える前に…

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