食が細くてすぐに残してしまう、苦手な食材が多い……。子どもの食についてこんな悩みを抱えていませんか? もう少し食べてほしいと心配な場合、親はどのようなことができるでしょうか。元幼稚園教諭で、日本キッズ食育協会のチーフトレーナーの爲我井(ためがい)あゆみさんに話を聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 未就学児の食事マナーは、叱るよりも褒めて伝える
(2) 食が細い、好き嫌い…「適量食べ切る」経験で自信育もう ←今回はココ
(3) 子のお菓子食べ過ぎ問題、無理のない3ステップで解決へ
(4) 注意したい子どもの3つのせき 特徴と受診目安は?

工夫次第で改善できる

 子どもの食べ残しや好き嫌いが気になる人は少なくないでしょう。

 「子どもたちに食べ残しの習慣はつけてほしくないですよね。元気で健康でいるために、好き嫌いをしたり、残したりせず、自分に適した量をしっかり食べ切ることの大切さを伝えるところから始めてください」と話すのは、元幼稚園教諭で、現在食育スクール「青空キッチン」のレシピやカリキュラム開発を担当している爲我井あゆみさんです。

 爲我井さんによると、保育園後半の子どもにとって、適量を食べ切ったという経験が、子どもの自信になり、食への興味につながるのだそう。

 「工夫次第では、食が細い子なりに、残さず食べる循環を作ることも可能です。一方、好き嫌いについては、子どもの場合『思い込み』による部分もあるので、少しずつでも食べるための工夫をしていってあげると、改善できる部分は大きいと思いますよ」

 そうは言っても、好き嫌いのある子、食が細い子に食べさせるのは一筋縄ではいかないもの。日々の食卓でどう工夫したらいいのでしょうか。また、わが子の「適量」はどう判断すればいいのでしょう。時には親がよかれと思ってやっていることが逆効果になっていることもあるといいます。次のページから、すぐに家庭で実践できる工夫や注意点を紹介します。