子どもがまだ小さいと、子ども部屋ではなくリビングの一角を遊び場やおむつ替えスペースにしている家庭も多いのではないでしょうか。人目につく場所だけにできるだけ生活感を排除したい、かわいいキッズスペースにしたいと思いつつ、そんなスペースを作り出せるほどの空間がリビングにないという悩みも……。今回は、整理収納アドバイザーとして子どもとお片付け講座などを開催する水谷妙子さんに、狭いリビングでも片付けやすいキッズグッズ収納のコツを聞きました。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 狭いリビングでも可能な、キッズグッズ収納のコツ ←今回はココ
(2) 脱・収納ハラスメントで子どもの片づけ欲を刺激する
(3) 園の調理チーム直伝!遊び食べ・食べムラ・偏食解消
(4) なぜ? 1歳でも魚の骨を自分で取って食べられるわけ

まずは子どもと親の「動線」を観察するのが第一歩

かわいいキッズスペースは、本当に必要?
かわいいキッズスペースは、本当に必要?

 小さな子どもがいる家庭のリビングには、子どものおもちゃや脱ぎっぱなしの服などが散乱しがちです。夕食の支度をしていると、リビングは子どもが散らかしたおもちゃなどでぐちゃぐちゃ、ということもあるのではないでしょうか。子ども部屋を設けたところで、就学前の子どもは、ママやパパのいるリビングにおもちゃなどを運び込んできてなかなか片付きません。

 最近では、かわいいキッズ用テントや机、椅子などが売られているのをよく見かけますが、広いリビングならよくても、都心部の住宅事情を考えると、「ソファとテレビとダイニングテーブルを置いたら、テントや机なんてとても置けるスペースがない!」という家庭も多いはず。そんな中でも、キッズグッズをリビングに配置するにはどうしたらいいのでしょうか?

無印良品で生活雑貨500点以上の商品企画やデザインを手掛け、2018年より整理収納サービスやお片づけ講座などを行う「ものとかぞく」を立ち上げた水谷妙子さん
無印良品で生活雑貨500点以上の商品企画やデザインを手掛け、2018年より整理収納サービスやお片づけ講座などを行う「ものとかぞく」を立ち上げた水谷妙子さん

 「狭いリビングにキッズグッズを配置するポイント」を、2歳、4歳、6歳の3人の子どもがいる整理収納アドバイザーの水谷妙子さんにアドバイスしてもらいました。

 水谷さんは、リビングに子どもの物を置く最大のメリットは「子どもの物を家族みんなが把握できるようになること」で、それにより、子どもが服を着替えるなどの準備時間を短縮できるようになると話します。

 「キッズスペースというと『子どもの物を1カ所にまとめて、そこから子どもの物がはみ出ないようにする』ということに目が向きがちですが、どうしたら限られた空間で家族みんなが快適に過ごせるかが肝心です。それには、子どもの動線を把握した上で物を配置することが大切。せっかく作ったキッズスペースも、動線に沿ったものでなければ、いずれは活用されなくなってしまう可能性があります

 水谷さん宅のリビングの図面を基に、限られた広さのリビングにどのようにしてキッズグッズを配置していくのか、そのポイントを解説してもらいました。