子どもが転んで、血が出た! そんなときどうしますか。ママ・パパが子どもだったころは、「消毒する」「傷を乾かす」「かさぶたを作る」が常識でしたが、最近は少し状況が変わっているようです。ドラッグストアに足を運ぶと、商品が様変わりしていて、戸惑う人もいるかもしれません。傷とやけどの対処法の最新情報について、わかばひふ科クリニック院長の野崎誠さんに教えてもらいました。じいじやばあばも含め、ぜひみんなで知識のアップデートをしておきたいものです。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 食べさせたらじんましんが出た 食物アレルギーかも
(2) 長引くせき もしかしてぜんそく? ぜんそく気味?
(3) 誤飲、窒息、溺水…家の中での思わぬ事故を防ぐには
(4) こんなに昔と変わった!?ケガとやけどの対処方法 ←今回はココ

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

「足をすりむいたらまず消毒」はもう古い?

 大人になると、ケガの対処方法の話題は少し縁遠くなりますが、子どもができると再び、身近な話題になります。子どもが歩き出したり、走り出したり、活発に動けるようになると、転んで足をすりむくなど、ケガをする場面が増えてきます。

 ドラッグストアに足を運ぶと、昔からよくある絆創膏とは異なる製品が並んでいて、驚いたという人もいるかもしれません。最近は、「創傷パッド」や「傷パッド」などと呼ばれる、ハイドロコロイド素材を使った家庭用の被覆材が目立ちます。

 「医療はどんどん変わります。ここ10〜15年ぐらいで、傷ややけどの処置に関しては、大きな変化がありました」と、わかばひふ科クリニック院長の野崎誠さんは言います。

 「以前は、擦り傷や切り傷ができたら、まず消毒するのが常識でした」と野崎さん。ところが今や、消毒薬を使うことはなくなったと野崎さんは言います。「消毒薬は皮膚の健康な細胞にダメージを与えるし、子どもも痛がるし、いいことはないと思います。まずは流水で洗うことが大事です」と説明します。

 そして野崎さんは、流水で洗う際、せっけんの使用を勧めます。「その場にもしあれば、せっけんを泡立てて、傷口を洗うのがおすすめです。薬用でなくても、いわゆる普通のせっけんで大丈夫です。痛そうに聞こえるかもしれませんが、消毒薬よりは痛くないです。ケガをするのは、大抵家の外にいるときが多いと思いますので、せっけんも水道もなければ、ペットボトルの水でもいいので、とにかく洗います。しっかり洗って、泥や土などの汚れを落とすことはとても大事です

乾かすより、湿らしたほうが治りが早いって本当?

 「従来の方法では、消毒の後、軟膏を塗ってガーゼなどを当て、傷口を乾かし、かさぶたを作って治していました。この方法では、ガーゼを交換するたびに、乾いた傷にガーゼが張り付くので、剥がすときに痛みを感じます」

 「ここ10年ぐらいで、一般的になりつつあるのが、いわゆる『湿潤療法』と呼ばれる、乾かさないで治す方法です。乾かして治すより、早く治ります。治りが遅いと傷痕が盛り上がったようになる瘢痕が残りやすいですが、治りが早いと傷痕が残りにくいと考えられています

 「ただ、知識がないまま湿潤療法を取り入れると、トラブルが起きる可能性はあります」と野崎さん。次のページから詳しく教えてもらいます。

<次のページからの内容>
● 「湿潤療法」とはどんなもの?
● 家庭で処置するときに気を付けたいこと
● 受診したほうがいい症状
● やけどの対処法、受診の目安
● 冷却ジェルシートかミックスベジタブルならどちらがいい?
● 友達にかまれた場合は?

次ページから読める内容

  • 交換しどきの判断が大切
  • やけどは、とにかくまず流水で冷やす
  • やけどに冷却ジェルシートは使わない
  • 移行期なので病院によっても治療方針は異なる
  • 誰かにかまれたときは消毒したほうがいい?

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