前回の「幼いわが子の命を守るために必要な災害時の備え」では、親子が一緒にいられないときのための子どもの備え、ライフラインが復旧するまでの親の備えについてまとめました。今回は赤ちゃんのための防災用品と、衛生上問題になりやすいトイレ対策についてまとめていきます。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 朝慌てない秋の遠足弁当 味も形も食べやすいのは
(2) 幼いわが子の命を守るために必要な災害時の備え
(3) 赤ちゃんのための防災用品 親子のトイレ対策も ←今回はココ
(4) 就学前に親から子に教えたい「交通安全」3つの約束

 2018年6月28日に亡くなった料理研究家の坂本廣子さんは、1995年の阪神大震災の被災者であり、自らの経験に基づいた防災術を発信していました。その坂本さんの残した教えと、坂本さんの娘で現在神戸市内で子ども料理教室を主宰する坂本佳奈さんに聞いた災害の備えをまとめます。

被災時、すぐ必要になる赤ちゃん用の備えは?

 2019年春に江崎グリコと明治が液体ミルクの販売を開始して以降、「お湯や水に溶かす必要がない」という利便性の高さから若い世代を中心に広がり、7月には三重県が都道府県としては初めて、備蓄物資の粉ミルクを液体ミルクに変更。日常生活で消費しながら備蓄するローリングストックにする必要はあるものの、水と熱が必要だった従来の粉ミルクから、大きく進歩しました。

 赤ちゃんがいる家庭で備えておきたい防災アイテムと、子どもやお年寄りの生死を分けるといっても過言ではないとされる「トイレ対策」を、次ページから具体的に見ていきましょう。

(写真はイメージ)
(写真はイメージ)