普段は給食生活の園児たちも、秋はお弁当が必要になるシーンが出てくるのでは? そこで作り慣れていない親にも簡単で、食べ慣れていない子どもにも安心かつおいしくて食べやすいお弁当を、ME(エムイー)幼児教室で多くの園児たちと接する山中栄子代表に聞きました。山中さん自身、2人のお子さんのお弁当を16年以上作り続けるベテランママでもあります。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 朝慌てない秋の遠足弁当 味も形も食べやすいのは ←今回はココ
(2) 幼いわが子の命を守るために必要な災害時の備え
(3) 赤ちゃんのための防災用品 親子のトイレ対策も
(4) 就学前に親から子に教えたい「交通安全」3つの約束

(写真提供:山中栄子さん)
(写真提供:山中栄子さん)

 普段は栄養バランスの行き届いた、温かい出来たての給食を食べている保育園児たち。お弁当は食べ慣れていないため、遠足などの際に家庭でお弁当を用意するときには、「手でつかんで食べられるもの」を指定されたり、「フォークやピックで刺しやすいもの」を指定されることもあります。

 お弁当のおかずといえばおそらく「タコさんウインナー」「ブロッコリー」「ミニトマト」「おにぎり」「コロッケ」などが定番です。そのほかに、どうせなら夜のうちに仕込んで、子どもが間違いなくパクパク食べてくれるおいしいおかずを一品は入れておきたいところ。ME幼児教室の代表、山中栄子さんは「食育の面を考えても、できればいろんな味を楽しみながら、フォークやお箸を使って食べる良い機会にしてもらいたいですね」と言います。

 「もちろん忙しい共働き家庭で凝ったお弁当を作る必要はないんです。日々、簡単に再現できてしかもリーズナブルなお弁当作りを楽しんでみてください」(山中さん)

 そこで幼児教室で多くの子どもたちを教えてきた山中さんに、お薦めのお弁当のおかずを聞き、編集部員が作ってみました。ポイントは「フォークやピックで刺しやすい、もしくは手でつかめる」「サッと作れる」「味に工夫がある」という点です。さっそく見ていきましょう。

豚こま肉団子:軽く切ってこねて揚げ焼きするだけ

 夜の仕込みが初心者でも20分、慣れていたら5~10分でできるのが、リーズナブルな豚こま肉を使った肉団子

 「ひき肉で肉団子を作るときは玉ねぎをいためてひき肉に混ぜたり、つなぎを入れたりしてから丸めて……とどうしても手間がかかりますね。そこまで頑張らなくても、豚こまの場合は、肉を丸めて片栗粉を付けるだけで出来上がるので簡単です」

「豚こま団子」(弁当箱の中央)、3ページに登場する「味付き油揚げ卵」、ブロッコリー、卵焼き、おにぎりというメニュー
「豚こま団子」(弁当箱の中央)、3ページに登場する「味付き油揚げ卵」、ブロッコリー、卵焼き、おにぎりというメニュー

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