出産後に時短勤務で職場に復帰した際、多くのママが気になるのが自身の仕事に対する評価ではないでしょうか。「時短勤務というだけで、フルタイムの人に比べて評価されないのでは」「時間の制約があるなかで、仕事に前向きな姿勢をどう示せばいいのか」……。時短ママたちがそんなモヤモヤを抱える一方、会社側も時短社員に対する評価が確立できていないというケースもあります。

 そこで2回にわたって、時短勤務にまつわるママたちの本音と、時短社員の働きづらさの軽減に努めている企業の事例を紹介します。今回は、職場復帰した時短ママたちがどのような悩みに直面し、どんな工夫で困難を乗り越えていったかを、テーマ別に紹介していきます。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 制約あるけど頑張りたい 時短ママはモヤモヤだらけ ←今回はココ
(2) 時短でも納得感のある評価と意欲的に働ける環境とは
(3) 乳幼児期の発育 「できたこと」をすかさず褒めて
(4) 集団生活でのわが子の成長、親はどう見守ればいい?

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

「○○さんが助けてくれたおかげです」は効果的

 体験談を語ってくれたのは、時短勤務中、もしくは時短勤務を経験した4人のママです。保険会社で営業をしているAさん(子どもは2歳)は、約1年間の時短勤務をした後、現在は第二子の産休中。メーカーで経理を担当するBさん(子どもは4歳と1歳)は、2回とも時短勤務で復帰し、このまま子どもが小学3年生になるまで時短で働く予定です。

 金融関係の会社で企画を担当するCさん(子どもは6歳と2歳)は、第一子に続き第二子も一度はフルタイムで復帰しましたが、半年前から時短勤務に。学校法人で広報を担当する Dさん(子どもは3歳と4カ月)は、第一子出産後にフルタイムで復帰し、途中から時短勤務に切り替え。現在は第二子の育休から間もなく時短で復帰するところです。

モヤモヤ① 周囲に仕事で助けてもらうことへの申し訳なさ

(解決策) 助けてもらっている人へのフォローを欠かさない

 「時短中はサブ担当をつけてもらえるのですが、その方がとても忙しいときに仕事をお願いしてしまい、『他人のことやっている場合じゃないのに!』と言われてしまいました。ですので、なるべく前もってお願いするように気を付けています。

 また、仕事で職場の人に助けてもらった際には帰りの電車内ですかさず、『先ほどはありがとうございました』とLINEします。すると向こうも『いいのよ、いつでも言ってね』みたいに返してくれる。こういう一手間、大事です!」(Aさん)

 「上司に報告する際に、『○○さんが手伝ってくれたおかげでうまくいきました』と、本人にも聞こえるように言います。これは効果的です」(Dさん)

 「助けてくれている人への評価をちゃんとしてほしいと思い、人事評価シートに改良を加えてもらうよう提案しました。それによって、助けてくれている人が評価されれば、私の心のストレスも無くなるかなと…」(Cさん)

 ――この後も、時短ママたちが感じた様々な「モヤモヤ」を紹介します!

<次のページからの内容>
● 頑張っても評価されないのでは…という不安
● やりたい仕事があっても積極的になれない
● フルタイムで働きたい気持ちはあるけれど…
● 今後のキャリアをどうしていくか、迷いがある