働くママ、パパにとって強い味方の保育園や幼稚園。でも、すべての子どもが保育園なら0歳、幼稚園なら3歳といった最少の年齢から入園するわけではありません。育休や退職による家での子育てを経て、2歳や3歳途中などからの入園を選択するケースもあります。ただ、周りの子よりも遅れての入園に不安を抱え、復職をためらう親もいるのではないでしょうか。子どもが保育園などでの生活に早く順応するために、親として心がけておきたいことを日本女子大学人間社会学部心理学科教授の塩﨑尚美さんに聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 子どもの心理を逆手に「電車や飛行機で騒ぐ子」対策
(2) 絵本で「思考力・伝える力」を伸ばす 読み聞かせのコツ
(3) 保育園に遅れて入園 わが子はうまくなじめる? ←今回はココ
(4) 幼児も自分で服選び 世界や社会を知るきっかけにも

遅れての入園には様々な不安要素が

 「友達の輪がすでにできあがっていてなじみにくいのではないか」「集団生活に慣れておらず、物を投げたりきょうだいをたたいたりすることもあるが、友達を傷付けてしまうのではないか」――。

 子どもを保育園や幼稚園に預け始めるタイミングは家庭によってさまざま。保育園であれば2歳や3歳、場合によってはそれ以上の年齢からの入園を考えるママやパパもいます。そんなとき、「0歳から入園している子どもたちの輪の中に、わが子が入っていってうまくやれるのだろうか」と悩む親は少なくないのではないでしょうか。人見知りがあったり、物を投げる癖があったりする場合は、なおさら不安に感じるかもしれません。

保育園などでは子ども同士のやり取りから物事の良しあしを学ぶことも
保育園などでは子ども同士のやり取りから物事の良しあしを学ぶことも
●詳しくチェック
・そもそも保育園などに通い、集団生活を送ることで得られるメリットは?
・保育のプロは、子どもの気質に適したかかわりができる
・入園後に問題行動を起こさないように、入園前から家庭でできること
・乱暴な子に有効「筋肉を緩める」アプローチ
・通い始めた最初の1カ月が大事。疲れ気味なわが子に、親はどんなサポートができる?