本人もやる気満々で迎えた保育園のお遊戯会や、ピアノやバレエといった習い事の発表会。なのに、本番ではモジモジしたり、棒立ちになったりしたまま終了し、後になって悔し泣きをする…。人前で本領を発揮できない子を心配する親もいるのではないでしょうか。そんな時、親はどうすればいいのでしょう。子どもの発達に詳しい小児科医の成田奈緒子さんに聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 子の外遊びがなかなか終わらない さっと帰るには
(2) いじわる、仲間はずれ 園での友達トラブルはどう解決?
(3) 「人前でモジモジする子」に親がやってはいけないこと ←今回はココ
(4) 子どもの「何となく不調」は野菜不足が原因の場合も

子どもの「モジモジ」には不安が隠れている

 大勢の人がいる前で、子どもがモジモジするのは、「自然な反応」だと成田さんは話します。

 「子どもが人前でモジモジする背景には、『不安』という感情が隠れています。『たくさんの知らない人たちから見られている』という不安、親から離れているという不安を感じる子もいるかもしれません。しかし、そうした不安感を抱くのは悪いことではありません。動物が自分の命を守るためには当たり前の感情で、安全に生きていくために必要なものです。

 例えば、道路を歩いていて車にひかれるかもしれないと不安に思えば、きちんと歩道を歩くようになりますよね。不安がなければ、車道でもかまわず歩いて車にひかれてしまうかもしれません。大人の社会的な実務能力も同じで、『仕事が間に合わなかったらどうしよう』という不安を感じるからこそ、期日までに頑張って仕事を終えることができるのです」

 子どもがモジモジとするのは「恥ずかしがっているからでは」と受け取るかもしれませんが、成田さんいわく「子どもの発達において、4~5歳頃で大人が認識するような『恥ずかしさ』を感じることはほぼありません

 「大人が、人前で何かを発表する際などに『恥ずかしい』と感じるのは、人からの視線に加えて、『自分の能力が他の人より劣っているかもしれず、それを披露することで周りからの自分の評価が低くなるのを先回りして不安を感じる』という気持ちもあるのではないでしょうか。

 しかし、脳の発達からいうと、4~5歳はまだそのように周囲を見渡せる段階ではなく、周囲からの評価は気にしません。たとえ子どもが『恥ずかしい』という言葉を使ったとしても、アニメのセリフや大人のまねなどをしているからだと考えられます」。とはいえ、「4~5歳でも親からの評価は気にする」と成田さん。では、実際に子どもが本番でモジモジしたり棒立ちになったりして、力を発揮できず後になって悔し泣きをするなどした場合など、周囲の大人や親はどのようなサポートをすればいいのでしょうか

本番ではモジモジしたり、棒立ちに……(写真はイメージ)
本番ではモジモジしたり、棒立ちに……(写真はイメージ)

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  • ポジティブな声かけや「待つこと」も必要
  • 子どもの評価を自分の評価と混同しない

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