日々の子育て方針や教育方針について、夫婦で納得した話し合いはできていますか? なかなか思うように話し合えなかったり、価値観の違いを分かり合えなかったりする場合、どのように足並みをそろえていけばよいのでしょう? 子育て支援事業を展開するLogistaの長廣百合子さん・遥さん夫婦が提唱する、夫婦のパートナーシップを強くするための「夫婦会議」について話を聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 夫婦の子育て観の違いどう解決? 未就学期に対話習慣を ←今回はココ
(2) 祖父母の育児サポートに戸惑い 程よい距離感に見直しを
(3) 編集部ママたち厳選習い事記事 実践ルポ【未就学児編】
(4) ケンカ、遅寝…育児で悩む編集部員を救った記事とは?

未就学児を育てる時期は対話習慣を取り入れるチャンス

 「パパは子どもを甘やかし過ぎ、もう少し厳しく接してほしい」「ママは子どもを習い事に通わせてばかりいないで、もっと自由に遊ばせてほしい」など、夫婦の間で子育て観や教育観に関する違いを感じることはないでしょうか。中には色々と話し合ってみてはいるものの、お互いに子育てにこだわりがある場合、夫婦の足並みをそろえることができずに、ギクシャクしてしまうケースもあるかもしれません。

 現在第2子を妊娠中で小学1年生の娘を育てる長廣百合子さん・遥さん夫婦。2人は産後のすれ違いを乗り越えた自分たちの経験から起業し、「対話」を通じて、夫婦なりの「答え」をつくっていく「夫婦会議」を提唱しています。

 「子どもが生まれると、生活時間のすれ違いや疲労が募り、夫婦で話し合いをする時間が取りづらくなってしまうんですよね。さらに妻が職場復帰した後は、日々の忙しさに拍車がかかり、夫婦のコミュニケーションは報告と連絡事項で精いっぱいというのが現実かもしれません。けれども、わが子をどのように育てていくかという夫婦の方針は、子育てをしていく上での基盤です」

 夫婦とはいえ元は他人。それぞれが育った環境などによって子育て観や教育観は違って当然だと長廣さん夫婦。

 「すれ違ったまま何もしなければ、夫婦の足並みはどんどんズレていってしまいます。足並みをそろえて協力し合うためには『対話』を通じて、夫婦としての方針をつくっていくことが必要です」

 とはいえ、夫婦でいくら話し合っても平行線になってしまったり、時にケンカになってしまったりと、話し合うことに苦手意識を持っている夫婦もいるかもしれません。

 「おそらくこうした夫婦は私たちの言うところの『対話』ができていないのだと思います。子どもがまだ小さく夫婦の親としてのあり方が固定化しきっていない未就学期は、対話習慣を取り入れるチャンスでもあるんです」と長廣さん夫婦。次のページから、夫婦の価値観のすれ違いを解決に導く「夫婦会議」の方法について詳しく教えてもらいます。