小さい子どもを育てる親にとって、悩みを共有したり情報交換ができたりと頼もしい存在であるママ友。けれども一方で、「距離を置きたいけれど、子どものことを思うと難しい」「頻繁に来訪されて疲れてしまった」など、悩みの元凶でもありました。しかし新型コロナウイルス下で、ママ友づきあいにも大きな変化が見られるといいます。子育てひろばの施設長として、長年母親の悩みに寄り添ってきた恵泉女学園大学学長の大日向雅美さんに「今どきのママ友の悩み」とその対処法について聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 頼もしくも悩ましいママ友 今どきの距離の置き方は ←今回はココ
(2) 「ランドセル選び」は子がリスクを取る貴重な経験に
(3) ごっこ遊び 親は苦痛でも子どもの知的発達面で大事
(4) 教育費は時間が最大の味方に 未就学期を逃さない

 ママ友は同じ子育てをする仲間として心強くある一方、多くの悩みの種でもありました。「違う意見を持っているけれど、その場の雰囲気に合わせて本音が言えない」「付き合いをやめたいけれど、子どもまで仲間はずれにされそうでできない」といったことは、多かれ少なかれ、誰しもが経験あるのではないでしょうか。

 「ママ友は、悩みを肌感覚で理解し合えるという良い面もあるけれど、同時にマイナス面も持っていました。いろいろな場でお受けしている育児相談でも、ママ友問題はトップクラスのお悩みでした」と大日向さんは言います。

 例えば、「自分の心地よい距離感で付き合うことができない」悩み。「ママ友」の存在は大事だと思っているけど、あまりに近すぎる関係には疲れてしまう場合、どうしたらいいのでしょうか。

 また、「子どもは休日にも保育園の友達と遊びたがるけど、親同士はコロナ下で接触する機会も多くなく、それほど親しくない。あと数年で卒園だし、今さら深い付き合いをするのはわずらわしい」といった気持ちがある場合、いったい親はどう対応すればいいのでしょうか。自分の気持ちにふたをしてでも、子どもの希望をかなえてあげるほうがいいのでしょうか。

 そんなママ友の今どき事情と、悩み解消法について、大日向さんに聞いていきます。

この記事で読める内容
・自分の心地よい距離感でママ友と付き合う方法とは?
・子どもは友達と遊びたがるけど、親同士は付き合いたくない。どうする?
・子どもを介さない「大人のママ友関係」をつくるコツは?
ほか