「パパ一人の子連れお出かけ」についてアンケートを調査&分析した前編を踏まえ、後編では、「子連れお出かけパパ」の達人ともいえるマンガ家・小沢高広さんにインタビュー。小沢さんは、夫婦マンガ家ユニット「うめ」として『大東京トイボックス』や『スティーブズ』などの人気作を世に送り出してきました。ストーリー構成・演出は小沢さん、作画は妻の妹尾朝子さんという分業スタイルと同様、育児・家事も分け合うのが「うめ家」のスタイル。育児エッセーマンガ『イクメンと呼ばないで ニブンノイクジ』(マガジンハウス)では、そんな日々が愉快につづられます。

小沢さんにとってパパだけでお子さん2人(小学5年の長女と小2の次女)と出かけることは、2人が小さいころから〝フツーのこと”。まだ不慣れな多くのパパたちに向けて、「パパお出かけ」に活用できるテクニックやヒントを頂いて来ました。「ママお出かけ」の参考にもなる、珠玉のパパテクニックです!

【保育園のママ・パパ/ママ友ネットワーク】
(1) ママ友ネットワークってやっぱり必要?
(2) ママ友関係 こうすれば自分も家族もハッピーになる
(3) 「1歳未満児と自分だけでお出かけするパパ」が4割
(4) ガチ育児パパの子連れお出かけ 親のストレス削減術 ←今回はココ

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

オギャーと生まれて、外出可能になった時期からパパ一人で連れ出していた

日経DUAL編集部(以下――) 小沢さんのお子さんは、現在10歳と7歳。お子さんたち二人が未就学児の時期を思い出して、先輩からのアドバイスを頂きたいと思います。小沢さんが最初にママなしで子どもを連れて出かけたのはいつ頃でしたか?

小沢高広さん(以下、小沢) もう最初からですよ。オギャーと生まれて、外出が可能になった時期からは、僕が一人で連れて出かけるのが日常でした。次女も同じです。次女は2011年1月生まれ。その2カ月後には東日本大震災が起きました。あの非常時でも上の子と下の子を連れていた記憶のあれこれは、今も残っています。

―― 作画担当で妻の妹尾朝子さんと小沢さんとで、子連れで出かける比率はどちらが多いのですか?

小沢 同じぐらいです。お互いが親1人で子2人を見ることもあれば、僕と妹尾で子どもを1人ずつ見ることもあります。土日も仕事をしたい場合、土曜は保育園に任せますが、日曜は保育園は休みですよね。だから日曜は、午前中はどちらかが2人を見て片方は仕事をし、午後からは交代してもう一方が仕事をするということが結構多い。僕たちの場合、仕事場と住まいが同じです。子どもを外に連れ出して、仕事場は平日同様に稼働しているわけです。

―― 日曜日に仕事場をフル稼働できるようにするために、パパかママのどちらかがお子さんを連れて外出する、というわけですね。

小沢 僕たちは、「その時々で、子どもたちを見られるほうが見る」のが基本です。その意味では、家族4人全員で出かけることは、うちにとってはスペシャル感がありますかね。「親1人+子2人」の3人で出かけるケースが圧倒的に多いです。

―― 『イクメンと呼ばないで ニブンノイクジ』のあとがきで小沢さんが書いていた、「夫婦でそれぞれが子どもを見ているときに、子どもに何かあっても責めない」という考え方を読んで「これ、いいな」と思いました。

<次のページからの内容>
● 子どもに何かあっても責めない
● 「1時間に1回トイレに」と言われたら、自分を過信せず、スマホでタイマーをセット
● 授乳のたびに「空メール」。授乳ログで、パパ子連れお出かけのタイミングを見極める
● 無理して「僕が嫌いな公園」に付き合わない。苦肉の策は、公園の“スタンプラリー”
● 家から6~7駅圏内のお出かけは日常的に。必ず荷物に入れている物は?
● パパ子連れお出かけの聖地「上野動物園」。年パスのお得な使い方
● お出かけ中はスマホでバシバシ撮影。帰宅後、アップルTVにつなぎ、ママと思い出をシェア