親が仕事に復帰し、子どもの保育園生活が始まると気がかりなのが、風邪や胃腸炎などといった子どもの病気です。特に年齢が小さいほど病気にかかりやすい傾向がありますが、子どものことを最優先にしたいという気持ちがある一方で、責任ある仕事を放り出して、頻繁に休むわけにもいかないという大人の事情もあります。祖父母のサポートも得にくいコロナ下において、育休から仕事に復帰したばかりで、まだ0~1歳の小さい子どもを育てる親は、どのような備えが必要なのでしょう。現在、5歳児を育てるママで、事業開発コンサルタントの秋山ゆかりさんが、仕事に穴をあけないために、これまでに工夫してきたこと、心掛けてきたことを聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) てぃ先生 園の連絡帳はありのまま書くのがいい理由
(2) 0~1歳児の病気の備え方 コンサルママの工夫紹介 ←今回はココ
(3) 在宅勤務時の病児シッター 流れや食事、注意点は?
(4) 昆虫・生き物観察「面白い」「気持ち悪い」に宿る可能性
(5) 未就学児との家庭菜園 広がった日々の見え方、感じ方

病気にかかることは悪いことではない

 子どもが園での集団生活を始めると、避けて通れないのが風邪や胃腸炎などの病気です。DUALが2021年2月に行った読者アンケートによれば、昨年から保育園で感染症対策が強化されたことで「風邪や胃腸炎などの流行が思ったよりも少なかった」というママの声が多く寄せられました。しかし、入園したばかりの子どもは疲れやすく、抵抗力が下がることも。先輩ママから「入園してしばらくは病気のオンパレードだったよ」などという話を聞き、不安を感じている親も少なくないのではないでしょうか。

 「子どものことも、仕事のことも、親はどっちも心配ですよね。子どもによりますが、0歳、1歳のうちは病気にかかる回数も多く、大変かもしれません」と話すのは、事業開発コンサルタントの秋山ゆかりさん。秋山さんは5歳(年長クラスに在籍)になる女の子のママです。

 「わが家の場合、娘は0歳10カ月から保育園に通い始めましたが、0歳児・1歳児クラスは特に大変でした。子どもは病気にかかることによって、免疫をつけていくので、病気にかかること自体は悪いことではないと思います。ただ、病気は突然やってくるので、共働きの親がスムーズに対応するための準備は必要です。特にわが家の場合は、もともと祖父母に頼ることができなかったので、夫婦で乗り越えていくため、事前にさまざまな準備をしていました」

 ちなみに下記が秋山家が入園から今に至るまでに「1年間で保育園を欠席した日数」をまとめた表。保育園での感染症対策が強化される以前の数字とはいえ、特に0歳、1歳の数字を見て驚いた人もいるかもしれません。

 「あくまでもわが家の場合なので、子どもによってもっと少ない子も多い子もいると思います。でも、もし今の段階でまだ備えがないという場合は、これから紹介するわが家の対応策の中で、取り入れられそうなものをぜひ検討してみてください」

秋山家の1年間の保育園欠席日数

*2歳児クラスでは実際に休んだ18日のうち、14日間は食中毒による入院。一般的な病欠は4日 **3歳児クラス実際に休んだ7日のうち、2日はケガによるもの。一般的な病欠は5日 ***4歳児クラスで休んだ3日はケガによるもの。一般的な病欠は0日
*2歳児クラスでは実際に休んだ18日のうち、14日間は食中毒による入院。一般的な病欠は4日 **3歳児クラス実際に休んだ7日のうち、2日はケガによるもの。一般的な病欠は5日 ***4歳児クラスで休んだ3日はケガによるもの。一般的な病欠は0日

 次のページから秋山さんが行ってきた子どもの病気への備えや、病気発生時や病後に至るまでの対応のコツ、さらには体調を整えるための土日の過ごし方などについて詳しく聞いていきます。