育児書などで、「子どもの気持ちは大事にしよう」といった言葉を目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。子どもを受け入れてあげたい。でも、どうしたらいいのだろう……。
仕事と家庭とのバランスの中で、子どもと一緒にいられる時間はなるべく子どもの要求をかなえたいと思い、子どもの話を聞いて、ちょっとわがままかな、と思ってもそれに従ってしまうケースもあるかもしれません。でもそれで、本当にいいのでしょうか? どこからどこまで、願いをかなえればいいのでしょうか。
ほあしこどもクリニック副院長であり、臨床心理士の帆足暁子先生にお話を伺いました。
【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 実は危ない乗り方とは? 子乗せ自転車ルール再点検
(2) てぃ先生 子ども同士のトラブル、親は介入していい
(3) 大人を冷めた目で見てる…5歳からの中間反抗期
(4) 自分の思いを通したい時期の子どもに従うのは間違い ←今回はココ
子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。
2歳未満で親子の逆転現象が起きている
子どもをの気持ちを受け入れる──子育てにおいて、大切なテーマです。
それなのに子どもの態度にいちいち腹が立ったり、どうしたらいいのか分からなくなって、叱り飛ばしたり、自分の関わり方にため息をついたりすることもしばしばで、ちっとも自分が子どもを受け入れることができている気がしない。あるいは「上の子はもっとおとなしくて受け入れやすかった」「下の子は上の子と違って、育てるのがすごくラク」など、きょうだい間でも同じように受け入れられるわけではなく、頭を悩ませている。そんな経験はないでしょうか。
一体、子どもの気持ちを受け入れるとはどういうことなのでしょうか。
例えば、2歳前後の第1次反抗期に、「子どもの気がすむまで夜の散歩に付き合う」のは、子どもにとって、良いことなのでしょうか。
ほあしこどもクリニック(東京・世田谷区)の副院長であり、臨床心理士の帆足暁子先生は「子どもの要求を何でもかなえてあげる、言うことを何でも聞くというのは、子どもの気持ちを受け入れるということではありません。“子どものことを大切にしている”、“子どもの気持ちを尊重している”というつもりでも、子どもの言いなりになるのは、そのほうが楽だったりする場合があるから。でも、言いなりになってしまうと親子の逆転現象が起きてしまいます。実際に、子どもが2歳にならないような親子でも、逆転現象が起きているケースが少なからず見受けられます」と言います。
● 「言いなりになる」ことが子どもの不利益に
● 子どもの受け入れやすさ”は、生まれ順によって決まるわけではない
● ただダメというのでは子どもは納得しない
● 親が判断の規準を持つ必要性
次ページから読める内容
- 「子どもの言いなりになる」ことは結局子どもの不利益につながる
- 子どもの“受け入れやすさ”は、生まれ順によって決まるわけではない
- 親が判断の規準を持つ必要がある
続きは、日経DUAL有料会員の方がご覧いただけます
-
有料会員限定記事子育て、キャリア、夫婦の連携、家計管理など、共働き家庭のニーズに応える共感ノウハウ記事がぎっしり!毎月の総力特集や連載がスマホで便利に読める共働きマガジンです。
-
おでかけサポートメール平日は時間がないからこそ土日は親子で思い出に残るホンモノ体験を!直前でも参加できるとっておきイベントが満載。メールとともに予約が相次ぐお宝情報を毎週お届けします。
-
共働き応援クーポン生活用品から子育てサービスまで、共働き暮らしに役立つ商品が割引きされるクーポンを多数ご用意。記事に加えて「お得」もゲット!嬉しい優待サービスをご案内します。
-
「教えて!両立の知恵」妊娠から育休、職場復帰、小1の壁対策など専門家ノウハウを伝授。子の年齢やテーマで分類されたQ&Aが約300本読み放題、引き放題。賢い共働き家庭に欠かせない大辞典です。
-
ラクラク保育園検索保育園の細かな施設情報がキーワードや自治体から検索できる使いやすいデータベース。保育園探しを始める共働き夫婦の「保活必勝ツール」です。
-
あなたの街の保育園事情分析入園決定率、認可整備率、園庭保有率など、自治体ごとの保育園事情を深掘り!保活に役立つ情報が満載です。
-
日経DUALラウンジ有料会員限定のオンライン会議室です。質の高いクローズドなコミュニティで情報交換ができます。
-
イベント招待/先行受付専門分野の名物講師によるプレミアムセミナーにご招待したり、優先的にご案内したりします。