子どもがあるときから急に「うんち」「おなら」……といった下品ワードをやたらと口にしたがるようになった、ということはないでしょうか? 繰り返して口にされると「何がそんなに楽しいの?」と不思議に思ったり、時にはあまりのしつこさにうんざりしたりすることも。大人にはよく分からない子どもたちの「うんち愛」の秘密について、お茶の水女子大学アカデミック・プロダクション特任教授の、宮里暁美さんにお話を聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
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(4) 3~4歳のうんち期 親は「一緒に面白がる」が正解

「うんち期」ピークは3~4歳

 子どもが「うんち、ブリブリ~」「おなら、プ~」などといったちょっと下品な言葉を口にしてゲラゲラ笑っている、ということはありませんか? 中にはスーパーや乗り物の中など公共の場で、大声でこうした言葉を口にされて、冷や汗をかいた経験がある人もいるかもしれません。うんちをテーマにした学習用ドリルもヒットしていますが、子どもたちはなぜ、こんなにも「うんち」が好きなのでしょう?

 「3~4歳になると一部の子どもたちは、『うんち』が大好きになりますね。何がそんなに魅力的なのか不思議に思いますが、大人もブーブークッションで面白がったりしているくらいですから、『うんち』や『おなら』による笑いというのは、もしかしたら人間の根源にある笑いの一つなのかもしれないですね」と話すのは、文京区立お茶の水女子大学こども園の運営アドバイザーで、子どもの発達に詳しい宮里暁美さんです。

 「無邪気にうんちという言葉を連呼して喜ぶ『うんち期』は3~4歳がピークで、5歳になってもまだ言っている子は少数です。『うんち期』にハマった子どもたちは、『うんち』と言いたくてたまらないみたいですね。子どもによってはしつこく口にするので、親はうんざりするかもしれませんが、長い目で見ればほんのいっときのこと。『うちの子にもうんち期が来たんだな』程度に受け止めてください」

 宮里さんによると、「3~4歳の子どもが『うんち』『おなら』『ちんちん』といった言葉が好きになるのには、成長段階を踏まえたある理由がある」のだそう。「うんち期」は、発達上どのような意味があるのでしょうか。

 また、子どもが「うんち」「おなら」という言葉を口にしたとき、親はどのような対応をすればよいのでしょう? 次のページから宮里さんに詳しく聞いていきます。