春からの保育園入園に合わせて、子ども乗せ電動アシスト自転車を購入したというご家庭は多いのではないでしょうか。

 そこでこの記事では子乗せ自転車のルールを再点検! チャイルドシートには何歳まで乗れるのかといった基本的なことから、雨の日の注意点、子どもの乗せ方・降ろし方など、意外に危険が伴うポイントなどを、メーカー担当者に聞きました。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 実は危ない乗り方とは? 子乗せ自転車ルール再点検  ←今回はココ
(2) てぃ先生 子ども同士のトラブル、親は介入していい
(3) 大人を冷めた目で見てる…5歳からの中間反抗期
(4) 自分の思いを通したい時期の子どもに従うのは間違い

子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

自分でこがないとアシストもされないのが電動アシスト自転車

 保育園への送迎時に便利な子乗せ電動アシスト自転車は、“電動”と名前が付いていても、人が自転車をこがない限り電動の恩恵を受けることがなく、あくまでも自転車です。ペダルを踏む力に反応して推進力を助ける、つまり“アシスト”する機能が付いているので、発進するときや坂道を上るときなど、人間の脚力だけではかなりのパワーが必要になるシーンでも、スムーズに走行できるようになります。

自転車安全利用五則など、様々な交通ルールがある

 では子乗せ電動アシスト自転車には、どんなルールがあるのでしょうか。

 道路交通法上、自転車は子乗せ電動アシスト自転車でもスポーツサイクルでも分け隔てなく「軽車両」と位置付けられ、歩道と車道の区別のあるところでは車道通行が原則です。2007年に決定した道路交通法の「自転車安全利用五則」を見てみましょう。

自転車安全利用五則
【1】自転車は、車道が原則、歩道は例外
【2】車道は左側を通行
【3】歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
【4】安全ルールを守る

  ・飲酒運転・二人乗り・並進の禁止
  ・夜間はライトを点灯
  ・交差点での信号遵守と一時停止・安全確認
【5】子どもはヘルメットを着用

 ブリヂストンサイクル広報の末藤ゆかりさんは、3月に二子玉川ライズ ガレリア(世田谷区玉川)で開催された子乗せ電動アシスト自転車のセミナー&一般試乗会の「安全な乗り方・選び方」に関するセミナーに登壇。「【1】~【3】に関しては、法律的には自転車は車道走行が原則ですので、歩道を走ることは厳密には道交法違反になります」と説明しました。

 またパナソニックサイクルテックの細川洋平さんは、「自転車は車道を左側通行しなければなりません。街中では後ろからクルマが迫ってくるのが怖くて車道の右側を走ったりするケースが見られますが、車道での右側通行は逆走であり大変危険です。通行量の多い車道は歩道の走行が可能ですが、歩道で歩行者と接触するなど事故が起きると、自転車に乗っている人は“加害者”になってしまうので、より安全な運転が求められます」と言います。

 とはいえ車道の左側を走っていると、路上駐車しているクルマを避けなければならない、工事現場をよけなければならないという場面にも出くわします。一体どうすればいいのでしょうか。

ブリヂストンサイクルが開催した子乗せ電動アシスト自転車のセミナー&一般試乗会での様子。初めて乗る自転車に泣いてしまう子は多いそうです
ブリヂストンサイクルが開催した子乗せ電動アシスト自転車のセミナー&一般試乗会での様子。初めて乗る自転車に泣いてしまう子は多いそうです
<次のページからの内容>
● 「徐行」での歩道走行が認められるのは?
● 暑い夏はヘルメットの代わりに帽子じゃダメ?
● チャイルドシート、何歳までOK? 抱っこひもはOK?
● 危険な4大シチュエーション
● 夫婦で使う場合の自転車の選び方、服装、バッグは?
● 空気はどれくらいの頻度で入れる?