「小1の壁」として挙げられる代表的な課題の一つが、保育園を卒業し学童保育に通うことで生じる生活の変化です。入学直前のこの時期、改めて学童保育とはどんな施設なのかをおさらいしておきましょう。また、新型コロナウイルスの流行による在宅勤務の浸透などで、学童保育の利用方法にも変化が見られているようです。読者アンケートで寄せられた先輩親の声と共に紹介します。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) ぬり絵、折り紙…パターンのある遊びが育む本質的な力
(2) 幼児期「遊び込む」経験が小学生以降の学びの土台に
(3) 入学前の生活習慣と心構え 「親子でワクワク」を大切に
(4) 入学前の学習準備 大切なのは「読み書き」だけじゃない
(5) 学童保育どう利用? コロナ下で変わる放課後の過ごし方 ←今回はココ
(6) こんなに昔と変わった!?ケガとやけどの対処方法

押さえておくべき、学童保育の基本的な知識

 サポートの手厚い保育園に通っていると、小学校や学童保育が、保育園の延長線上にあるような感覚になるかもしれません。しかし保育園と小学校は全くの別物です。では公的な学童保育とはどのようなところでしょうか。

 公的な学童保育には、自治体が設立・運営を担う「公設公営」と、自治体が設立し、運営はNPOや民間企業、保護者会(父母会)などに委託している「公設民営」、保護者会や社会福祉法人が設立運営を担う「民設民営」の3つがあります。

 学童保育を利用できるのは、保護者が労働などで昼間家庭にいない、小学校に就学している児童です。授業の終了後などに、小学校の余裕教室や児童館などを利用して、適切な遊びおよび生活の場を与えて、健全な育成を図ることが目的とされています。

 共働きの親にとって欠かせない学童保育ですが、実は利用に当たってのハードルもあります。利用前に知っておきたい点を次のページからまとめました。また3ぺージ目以降では、2020年10月に実施した読者アンケート(概要は記事末尾に記載)の結果を基に、コロナ下で生じている学童保育の利用方法の変化や、ウィズコロナ時代の放課後の過ごし方の選択肢などを紹介します。

※本記事では、児童福祉法に基づき、厚生労働省が所管する公的な学童保育のことを「学童保育」と表記します。