子どもの写真を撮って、FacebookやTwitter、LINEなどのSNSにアップした経験がある人は多いでしょう。SNSでつながっている人や友人から「いいね」やコメントをもらえるとうれしくなって、いろんな写真を見てもらいたくなりますが、投稿するということは不特定多数の人の目に触れる可能性があるということ。何の気なくアップした写真が、悪意ある人に目を付けられ、悪用されるなど、予想外のトラブルに見舞われる可能性もあります。

セキュリティーソフト「ウイルスバスター」などを開発しているトレンドマイクロで、セキュリティーに関する注意啓蒙活動をしている岡本勝之さんに、SNSへの投稿前に確認すべきポイントや、主なSNSの設定の変更方法などについて聞きました。

【年齢別特集 保育園のママ・パパ向け】
(1) 増え続ける子どもの写真問題はクラウドで解決
(2) 子のお宝写真を長く残す共働き向けフォトブック5選
(3) SNS写真投稿 赤の他人が「わが子」と紹介も
(4) 写真投稿リスクからわが子を守るSNS設定法 ←今回はココ

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

投稿写真でチェックするべき4つのポイント

 岡本さんによると、SNSに写真投稿する前に見直したい基本的なポイントは大きく4つあるそうです。具体的に解説していただきました。

【1】写真に居場所や個人情報が分かる内容が載っていないか
投稿しようとする写真や文章に、個人や居場所が特定できる情報が含まれていないかをよく確認してください。保育園のカバンに書かれた名前といった直接的な情報以外にも、背景に生活圏の特定につながる情報が書かれていないかチェックしましょう。前回の記事で挙げたように、電柱や壁に貼られた広告に書かれている住所のほか、幼稚園や公園、スーパーの名前など、普段よく行く場所や、居場所が特定できる情報は周囲にたくさんあります。

【2】公序良俗に引っかかる写真ではないか
前回紹介した通り、SNSの児童ポルノ規約に抵触する下半身が見えるような写真はもちろん注意する必要があります。他にも、公序良俗に引っかかるような写真でないかはチェックしたほうがよいでしょう。例えば、立ち入り禁止の場所に入るといった違反行為や、モラルに反する行為をしていないか確認してください。「子どものやったことだから大目に見てもらえるはず」と思って軽い気持ちで投稿しても、周囲は「迷惑行為を子どもにさせている無責任な親」と受け止めて批判される可能性もあります。

<次のページからの内容>
●わが子以外が映る写真の投稿には注意 「9割以上が不快」
●写真に添える投稿文に書いたらNGなことは?
●友だちの写真投稿にコメントする際の注意点は?
●TwitterとInstagramの公開範囲を変更する
●FacebookとLINEの公開範囲を変更する ほか