園で集団生活を送っていると、子どもが友達とケンカをし、時にはケガをさせてしまうこともあるでしょう。親はどのような場合に出ていって、相手の子の親に謝るべきなのでしょう? 子のトラブルで悩み、謝った経験のある親に集まってもらい、子どもが友達に手を上げてしまったときに何を思い、トラブル時にどう対応してきたのかについて話してもらいました。またこれらの内容について、40年以上にわたり子どもたちを見守ってきた保育施設代表の柴田愛子さんに、アドバイスをもらいました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) 後悔しない入学準備 先輩親と整理のプロがアドバイス
(2) 未就学児がおもちゃ「捨てる/片付ける」に挑戦 結果は
(3) 子どもが友達にケガをさせた! 親の対応の正解は? ←今回はココ
(4) 友達とケンカ 先生の対応にモヤモヤ…園にどう伝える?

座談会参加メンバー
武田さん(仮名、43歳) メーカー・生産管理 子どもは8歳男の子と5歳男の子
太田さん(仮名、45歳) 金融・企画 子どもは8歳男の子と6歳男の子
立川さん(仮名、42歳) デザイン 子どもは6歳男の子

子育ての仕方が悪かったのか? と悩んでいました

日経DUAL編集部(以下、――) 本日は、お子さんがケンカで友達にケガをさせたことで悩んだ経験があったり、今まさに悩んでいたりという方に集まっていただきました。実際にどんな悩みなのか、お聞かせください。

武田さん(以下、敬称略) 長男はカッとなるとすぐに手が出てしまうタイプで、2・3歳頃から保育園に迎えに行くと先生から、「お友達に手を上げてしまいました」と伝えられるようになり、4歳からは週に何回も報告を受けるようになりました。小学生になりパッタリなくなりましたが、当時はあまりにも頻繁だったので「子育ての仕方が悪かったのか」と悩みました(4ページ目【A】で解説)。

立川さん(以下、敬称略) うちは3歳の1年間が頻繁で、週に2~3回の頻度で先生から「お友達に手が出てしまいました」と言われていました。当時は「今日もまた言われるのかな?」と思うとお迎えに向かう足取りが重くなりましたね。

太田さん(以下、敬称略) 長男は手が出てしまうタイプで、3歳から5歳までがピークでした。当時は「やってしまいました」と言われるより「やられました」と言われるほうがホッとしていましたね。

武田 当時を思い出すと泣けてきます……。子どもにも散々叱ったり、情けなくて親が泣く姿を見せたり、人形を使ってケンカのシーンを再現して子どもがどんなことをしてしまったのか分からせようとしたりと、いろいろ試みましたが、当時は何をしても効果がありませんでした(4ページ目【B】で解説)。