日中のおむつが外れたあとも、夜はまだおねしょをするという子がいます。わが子のおねしょが続いている場合、親は「他の子はもうしていないみたい」と気になるのではないでしょうか。そこで、おねしょ外来の小児科医におねしょの原因や家庭でできる改善策を聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
(1) おねしょが続くわが子が心配 3つの原因と改善策 ←今回はココ
(2) 今日もシーツを持ち帰り 保育園でのおねしょはどう対策
(3) うちの子譲り過ぎ? NO言えない背景に親子の関わり
(4) 年の差育児 上の子が中学受験、下の子どうすれば?

年中の長男のおねしょに悩むワーママ。夜中の着替えや洗濯が負担

 メーカー勤務のAさんは、保育園の年中クラスの5歳の長男に関して気になっていることがあります。それはおねしょ。家では週に3~4回、保育園でも週に3回くらいはしてしまうのです。

 Aさんのパートナーも小2くらいまで、時々おねしょをしていました。成長に伴って自然に回数が減っていったのを体験しているパートナーは、わが子のおねしょをあまり気にしていないそうです。「その話を聞いているので、のんびり見守ればいいと私も頭では分かっています。でも、やはり本当に治るかという心配はありますし、日々の負担も悩みのタネです」とAさん。

 以前Aさんが「寝るときにパンツ型おむつを履いてみる?」と提案したところ、長男は「赤ちゃんみたいだから履きたくない」と答えました。その後何度か聞いてもパンツ型おむつは拒否。Aさんとパートナーは交代で、夜中にパジャマやぬれたシーツを替え、翌朝に洗濯をしています。「昼間のおむつは3歳で外れたのに、いつまでもおねしょが続く原因は何なのでしょうか」

 『夜尿症診療ガイドライン2021』(日本夜尿症学会編)によると、夜尿症(おねしょ)の子どもの割合は5歳で15%、6歳で13%、7歳で10%とされています。Aさんのような悩みを抱え、解決策を求めている親は、意外と多いようです。そこで、大阪市の北野病院でおねしょ・おもらし専科の小児科医として20年以上診察に当たっている羽田敦子さんに、おねしょの原因や家でできる対策について話を聞きました。

 羽田さんはおねしょの原因は3つに分類でき、複数が関わっていることもあると言います。ただし、生活面で3つのことに気をつければ、多くの場合改善していくのだそう。詳しく聞いていきましょう。

おねしょの原因は3つ

1 夜もおしっこが多く作られてしまう
2 ためられる量が少ないなど、膀胱(ぼうこう)に何らかの原因がある
3 おしっこのタイミングで目が覚めない

生活習慣はここをチェック!

1 水分と塩分を取り過ぎない
 それぞれの摂取量の目安と無理のない減らし方
2 抗利尿ホルモンや排尿中枢の働きを改善させる
3 心掛けるべきトイレの頻度とタイミング