「急がないと遅れちゃう!」と親が急いでいる朝も、子どもはなかなか次の行動に移ってくれないもの。親からすれば、忙しい時間帯は特に動きがスローに見えてしまう子どものマイペースさにイライラ。気が付くと「早くして!」を連発してしまっていることもあるでしょう。マイペースな子を動かす秘訣を一般財団法人日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカさんに聞きました。

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マイペースな子は育てやすい?

 子どもは3、4歳くらいになると、自分でできることがだいぶ増えます。頼もしさ反面、ゆっくりと自分のペースで物事に取り組んだり、お友達と同じペースで行動できず協調性に欠けるような様子を見せたりすることもあり、そんなマイペースさは、親にとっては心配の種かもしれません。

 行動科学をベースにしたコーチング手法を活用し、多くの親子に接してきた、一般財団法人日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカさんは話します。

 「マイペースな子は往々にして、時間の感覚をつかさどる脳の機能が未熟なことがあります。この脳の機能は予測脳と呼ばれ、未塾な場合は時間軸で物事を整理することや考えることが苦手なため、『早くしなさい!』と言われても次にすべきことが見えていないので、何をしていいのか分からず行動に移せないのです。

 しかし、親が『かきくけこ』の声かけを心がけることで、子どもが自分から動くようになります。本来、マイペースな子というのは、とても育てやすい子でもあるのです」

 いったいどういうことでしょうか。次ページから詳しく解説してもらいます。