「右利きでなくてはならない」という時代ではなくなりました。とはいえ、わが子が左利きだと分かったときに、不安とまではいかずとも「あんなシーンで困らないか?」「こんなシーンで不便ではないか?」といった気がかりを持つかもしれません。「うちの子左利き?」と思ったときに知っておきたい不安解消ポイントや左利きのメリットについて、子育てアドバイザーの須賀義一さん、日本左利き協会の大路直哉さんに聞きました。

【年齢別記事 保育園のママ・パパ向け】
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(2)うちの子左利き? 4つの気がかり解消ポイントと不便益 ←今回はココ
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「将来困ることはない?」は子育てに共通の問題

 子どもが1歳、2歳と育つにつれだんだん明らかになってくるのが利き手です。かつてのように「右利きでなくてはいけない」という時代ではなくなり、わが子が「左利き」だと分かっても個性として受け入れる人が大多数な時代です。とはいえ「将来不便なことはないだろうか?」と、立ち止まって考える人もいるかもしれません。

 こうした子どもの左利きに関し、元保育士で、現在は子育て講演や保育研修・監修などといった子育てアドバイザー活動を行っている須賀義一さんは次のように話します。

 「多様性が重視される中で、ここ10年以上、左利きだからどうこうと言われることはなくなりました。こうして今や下火になった『利き手問題』ではありますが、心配とまでいかずとも『今後困ることはないかな?』という気がかりを持ったり、祖父母から右利き矯正をすすめられたりして困惑したりする親もいるでしょう」

 こうした気がかりの中には、利き手問題に限らず誰もが子育ての中で遭遇しうる共通した問題も含まれていると須賀さんは指摘します。

 一方、自身も左利きで、日本左利き協会発起人の大路直哉さんは左利きであることゆえのメリットもたくさんあると話します。

 「左利きであることの不便さはもちろんあります。でも多少の不便はあっても、今の時代、左手だから『できない』ことはほぼありません。それよりも、左利きであるからこそのメリットとして、工夫をしたり、自分らしく生きる力を育めたりできるという視点をぜひ知ってほしいと思います」

 次のページから、利き手問題の気がかりへの向き合い方や、左利きであることのメリットについて須賀さん、大路さんにそれぞれ詳しく聞いていきます。

次ページから読める内容

  • 明らかになった「利き手矯正の抱えるリスク」
  • 親は後ろから回り込まない
  • なぜ「乗り越えられること」「できるようになること」が良い?
  • 子育ては子どもだけの問題ではない
  • 善意から出た言葉ほどつらい
  • 「ちょっと不便」「ちょっと困った」が育む力

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