保育園の申し込みも済ませ、無事に入園することができた場合は、今春の職場復帰を予定しているというママも多いでしょう。そんな皆さんは育休から復帰する際、フルタイムより短い勤務時間の「短時間勤務」(時短)を選ぶ予定でしょうか。

 時短は法律でも認められた制度ですが(特集1本目参照)、実際のところ、限られた時間で効率良く仕事を進めていき、周囲に「仕事ができるな」と思ってもらえるにはどうしたらよいのでしょうか? また、時短勤務者自身ではなく人員配置など職場の課題であることが多いのですが、「早く帰れていいな」「私の業務量が増えるのは辛い」と考える周囲の人もゼロではないかもしれません。職場の人と良好な関係を保つための心得についてもお伝えします。

【年齢別特集 妊娠・育休のママ・パパ向け】
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 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

時短勤務が周囲に与える影響、生じる課題を考える

 ダイバーシティー&ワークライフ・コンサルタントのパク・スックチャさんによれば、時短勤務者が心得なければならないポイントは大きく3つあります。

好かれる時短 3つの心得

1.時短によって生じる「課題」を最小限に抑えるように行動する
2.権利意識ではなく「責任」の意識を持つ
3.普段から「ちゃんと仕事をしている」ことが大前提

 「まず、自分が時短勤務をすることによって生じる課題、周囲に与える影響は何なのかを考えましょう。そしてその課題を最小限に抑えるにはどうしたらよいのか考えます。権利意識の強い振る舞いをしていると、周囲の協力を得にくくなります」とパクさん。

 さらに、普段からきちんといい仕事をし、良好な人間関係を職場につくっていることが、「好かれる時短」のための重要なポイントであるといいます。

 「時短勤務をする以上、他のメンバーに仕事のしわ寄せがいってしまうことはある程度避けられないもの。それでも、普段からきちんと仕事をしている人は、いざ時短を取っても、周囲は気持ちよく協力してくれるものです

 時短によって生じる「課題」を最小限に抑えるためには、次の7つのことを実践してみるといいそうです。

<次のページからの内容>
● 仕事を任せるときは、その人のスキルアップになるように
● 時短勤務者が職場で実践すべき7つのこと
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● 時短勤務期間が長すぎないほうがいい理由
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