赤ちゃんの顔や体に小さな赤い湿疹が広がる乳児湿疹。生後間もない赤ちゃんの多くが経験する症状ですが、ママやパパにとっては心配ですよね。どの程度の期間続くのか、原因は何か、治るものなのか。2回に分けて、北浜こどもクリニック院長の北浜直さんに聞きました。前編の今回は乳児湿疹とは何か、いつ出やすいのか、など知っておきたい基礎知識を紹介します。

【年齢別記事 妊娠・育休中のママ・パパ向け】
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(2) 離乳食、4つの段階 親の負担減と栄養の両立できる
(3) 乳児湿疹 赤ちゃんのどの時期に出やすい?症状と原因は ←今回はココ
(4) 乳児湿疹どう対処? 自宅ケア、5つのポイント

 赤ちゃんが経験する乳児湿疹。そもそも、どのような症状なのでしょうか。小児科医の北浜直さんは特徴的な症状として

乳児湿疹の特徴的な症状

(1)直径数ミリの赤いプツプツがいくつもできる
(2)場所は口や首回り、脇の下などが多い

 を挙げます。

 「乳児湿疹にはしっかりとした定義がありません。赤ちゃんにできる湿疹をそう呼んでいます」(北浜さん)

 赤ちゃんによって症状はさまざま。上記の特徴はあくまで「多い事例」で、「プツプツだけでなく、皮膚全体が赤くなる症状もあります。また、おでこや体にできる例もあるので一概には言えません」。

 かゆみを伴う重い症状のものもあれば、かゆみはない事例もあります。赤ちゃんによっては数日で治る事例もあれば、数週間続くこともあります。

 一方、症状が出やすい赤ちゃんの月齢や原因などについて、一定の傾向があると言います。次ページ以降で、乳児湿疹が発生しやすい時期や原因、注意点を紹介していきます。