忙しい時間のなか頑張って準備した離乳食も、子どもが思うように食べてくれないということはありませんか? 好き嫌いなくモリモリ食べてほしいと思うほど、現実とのギャップにイライラしてしまうこともあるのではないでしょうか? 離乳食期の子どもとの食卓での向き合い方について、前回の離乳食期の栄養の話に引き続き、管理栄養士の太田百合子さんにお話を聞きました。

【年齢別特集 妊娠・育休中のママ・パパ向け】
(1) 離乳食 うまく手抜きするために知っておきたいこと
(2) 夏のベビーカー使用 赤ちゃんの熱中症リスク高める
(3) イライラは食卓の敵 不要なものは切り捨てて ←今回はココ
(4) 赤ちゃんの保湿剤、虫よけ、日焼け止め 正しい順番は?
(5) 働く妊婦が知っておくべき早産リスク
(6) 1日でも長くお腹に 切迫早産どう乗り越える?

イライラするくらいならベビーフードのほうが良い

 時間をかけて丁寧に作った離乳食だからといって、子どもは必ずしもパクパクと残さず食べてくれるものではありません。子どもが離乳食を残せば「工夫が足りなかったのかな?」「もっとしっかり食べさせなくてはいけないんじゃないか?」など、頭を悩ませる人も多いのではないでしょうか。

 「離乳食期は食べ方にムラがあるのは当然のこと。そうした離乳食期の食行動についても理解してほしいのですが、それと同時に伝えたいのは、ただでさえ仕事で疲れている親が、『もっと工夫をしなくては』と完璧な離乳食を目指し、余裕がなくなってしまうくらいなら、ベビーフードをあげたほうがよっぽど良いということです。なぜなら、食卓で一番良くないのは親がイライラすることだからです

 こう言われると、思わずドキッとする人も多いのでは?

 太田さんは「今の親は真面目な人が多く『しなくてはいけない』と多くのことを抱え込みすぎているから、不必要に疲れてイライラしてしまうのです。必要なことと不必要なことを、切り分けて考えられると離乳食もぐっとラクになりますよ」と話します。

 次のページからは、食卓で本当に大切にすべきことと、切り捨てていいことについて、お話を伺います。