皆さんの周りに、育休を取るパパは増えていますか? 2017年度の男性の育児休業取得率は5.14%でした。前年度より1.98ポイントアップして過去最高を記録したものの、まだまだ低い水準です。

 このたび日経DUALでは、「夫が育休を取得したことがある」というママ、「自分自身が育休を取得したことがある」というパパを対象にアンケートを実施しました! が、取得率の低さを反映したのか、回答数は伸び悩みました。母数は少なかったものの、「パパ育休」経験者のママ・パパからは一様に、「パパ育休取って(取ってもらって)よかった」「もっとパパは育休を取るべき」などの声が寄せられました。パパ育休の基本制度や「育休中やることリスト」「どのタイミングで取るべき?」などを、アンケート結果と併せて2回に分けてお届けします。

【年齢別特集 妊娠・育休】
(1) はしか、風疹…妊活を考えているなら予防接種を
(2) 夏の妊婦 「冷やさない」「塩分は控える」は間違い
(3) 「育児が自分事に」経験者が語る 男性育休のメリット ←今回はココ
(4) 「パパ育休」いつ取るのが正解? NG行為は?

子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

家事と育児が「自分事」であることを認識できてよかった

 「パパ育休」にはどんなメリットがあるのでしょうか。「パパ育休」経験者のママ・パパに、「育休を取って(取ってもらって)よかった」かを聞いてみました。まず、「『よかった』と思ったことはない」を選択した人はママ・パパとも「0人」でした。皆さん何らかの形でメリットを感じているようです。具体的に見ていきましょう。

 育休を取ったパパに「あなたは自分自身が育休を取得してよかったと思いますか(複数回答可)」と聞いたところ、最も多かったのは、「家事と育児が『自分事』であることを認識できてよかった」でした。

 ママにも同様の質問をしてみました。「『夫が育休を取得してよかった』とあなたは思っていますか(複数回答可)」と聞いたところ、最も多かったのは「産後の体調の優れないときにサポートしてもらえたのでよかった」でした。

そもそもうちの会社にパパの育休制度はあるの?

 では、そもそも「育児休業制度」とはどんなものなのでしょうか。よくある疑問が「うちの会社には男性育休の制度があるの?」というもの

 「育児休業制度」とは、育児・介護休業法に基づく制度の一つ。労働者は、取得要件を満たしていれば、会社に規定がない場合でも、申し出ることにより育児休業を取得することができます。配偶者が専業主婦・主夫であったり、育児休業中であったりしても、取得することは可能です。有期の契約社員でも、「1年以上働いている」「赤ちゃんが1歳6カ月になるまでの間に雇用契約がなくなることが明らかでない」などの条件を満たしていれば取得できます。

<次のページからの内容>
・「会社の制度の有無」は関係ない?
・子どもが何歳になるまで取れるの?
・ママが1年間取るより、夫婦で半年ずつが有利?
・「育児は一生に一度しか経験できないから」
・日経DUAL版「育休中やることリスト」