梅雨が明けると本格的な夏が始まります。年々厳しくなる夏の暑さ。今からどうしのいだらよいか、心配な妊婦さんも多いのではないでしょうか。そこで、前回に引き続き、助産師の土屋麻由美さんに、夏の食事や服装、エアコンの使い方について聞きました。

【年齢別特集 妊娠・育休中のママ・パパ向け】
(1) 働く妊婦 お産&育児の体力をつける夏ウォーキング
(2) 妊娠中の冷えを防ぐポイント 食事、服装、エアコン
(3) 働く妊婦さん、産休直前・産休中に気を付けたいこと
(4) 妊娠中の歯のケアが赤ちゃんにも影響する3つの理由

子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

体が冷えていないか、夏も注意しよう

 外を少し歩くだけで汗が噴き出る真夏、妊娠中は特に汗をかきやすく、体が熱く感じるので、自分の体が冷えているとは自覚しにくいものです。しかし、土屋さんは「トイレに行ったときに、自分のお腹を直接触ってみてください。冷たいと感じたら、お腹を冷やさない工夫が必要です。妊娠中は脂肪が増えるため、体が冷えると温まりにくいので、汗をそのままにしておかないようにしたり、食べるものに気を付けることが必要です」と話します。

 お腹が冷えているということは、体の深部が冷えているということ。そうすると、赤ちゃんが浮かんでいる羊水も冷えているということになります。「赤ちゃんの代謝を良くしてあげたり、子宮を不必要に収縮させないためにも体を冷やさないことが大切です。また、体が冷えていると、妊婦さん自身の感染に対する抵抗力が落ちるので、膣炎や風邪にかかりやすくなったり、破水しやすくなることも考えられます。

 暑くても妊娠中は体の冷えに配慮して過ごすことが大事です」

 エアコンが効いたオフィスや自宅は快適ですし、夏野菜やスイカなどのフルーツは妊娠中でも食べやすく、つい手が伸びてしまいます。土屋さんによるとそういった夏の暮らしに冷えの原因があるのだそう。注意ポイントと対策を聞いていきましょう。

<次のページからの内容>

● 体が冷えやすいものを食べたら、温かいものも
● 体を温めるとつわりが和らぐことも
● 「暑くて息切れ?」は貧血が隠れている可能性が
● ワンピ1枚は冷えの原因に。靴下とスパッツで下半身を温めよう
● 寒いスーパーでは1枚羽織り、外では日傘で、温度差を調節
● 「ラッシュ時のにおいが辛い」問題は、香り付き濡れタオルで対策
● 水分補給はちょこちょこと
● 体の冷えはむくみ、足のつりの原因に
● ひんやり寝具、扇風機もうまく活用しよう