産休・育休中にはどれくらいのお金がもらえるのでしょうか。「産休・育休中よりむしろ大変なのは育休明け」と、ファイナンシャルプランナーでハートマネー代表の氏家祥美さんは言います。どのように大変なのか、それを見据えて産休・育休の間に夫婦で話し合っておきたいことなどを聞きました。

【年齢別特集 妊娠・育休】
(1) 忘れちゃダメ 出産前・復帰前にやるべきことリスト
(2) 出産にはいくらかかる?知っておきたい基本の制度
(3) 「家計がつらいのは育休明け」夫婦で育休中に共有を ←今回はココ
(4) 産後の抜け毛、白髪 気になる髪のトラブル

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

産休・育休中はいくらもらえるの?

 「『産休・育休中は収入が減るから大変そう』という印象を持っている人は多いのではないでしょうか」とファイナンシャルプランナーでハートマネー代表の氏家祥美さん。

 まず、産休中と育休中にもらえるお金を見てみましょう。出産を挟んで出産前42日と、産後56日までの休みが産休です。給料の出ない産休中に健保から支給されるのが出産手当金。月給(手当てや残業代も含む)を30で割った日給の3分の2相当額が産休の日数分もらえます(国民健康保険は対象外)。「入ってくる金額が3分の2になるとはいえ、この期間は社会保険料と税金が免除されますので、その分の負担は軽くなります」と氏家さん。

 育休中はどうでしょうか。給料の出ない育休期間に雇用保険からもらえるのが育児休業給付金です。育休開始から180日目までは月給の67%相当額、181日目からは50%相当額が支給されます。期間は1歳になるまでが原則ですが「保育園に入れなかった」「配偶者が病気」などで申請すれば1歳6カ月まで、さらに申請すれば2歳まで延長できます。「また、ママだけでなくパパも育休を取れば『パパ・ママ育休プラス』として1歳2カ月まで延長できます

生活がコンパクトになるので意外と手元に残る

 「産休中と同じく、育休中も社会保険料や税金を支払う必要はありません(前年の所得に対してかかる住民税は除く)。育児休業給付金も意外とたくさんもらえますし、何より産後は生活がコンパクトになって出費が減るケースが多いので、思ったより手元に残るのではないでしょうか

<次のページからの内容>
● 育休中とのギャップに苦しむ
● 「私、辞めてしまおうか」に陥る理由
● この時期を乗り越えるための必要経費とは
● 共働きのメリットが見えてくるのは何歳から?
● 休みのうちに夫婦で話し合いたいこと
● 「好き」から「家計を支えるために」へ意識チェンジ