妊娠線や黒ずみが気になる、顔にシミ・ニキビ・肝斑が増えた…など、妊娠中の肌トラブルに悩む人は多いのではないでしょうか。妊娠中のスキンケアに詳しい巣鴨さくらなみき皮膚科院長・鈴木さやかさんと、患者さんにスキンケア指導をしている葛飾赤十字産院・看護係長の三橋ひとみさん、妊婦さんの悩みに日々寄り添う同院助産師の前田祐希さんに、正しいケア方法を聞きました。

【年齢別特集 妊娠・育休中のママ・パパ向け】
(1) 妊娠中の「肌のかゆみ」 専門家が教える対処法
(2) 妊娠線、黒ずみは自然な変化 間違いケアは逆効果も ←今回はココ

妊娠線予防は保湿だけでなく「ゆるやかな体重増加」がカギ 

 多くの妊婦さんが気にしているのが「妊娠線」。予防のための保湿剤やマッサージクリームなどが多く販売されていますが、妊娠線予防に大切なことは何でしょうか。

 「妊娠線は、妊娠中期以降、急激に体重が増加することが主な原因です。つまり保湿だけでなく、正常範囲内でゆるやかに体重を増やしていくことが最も大切なのです」と葛飾赤十字産院・看護係長の三橋ひとみさんは指摘します。

 巣鴨さくらなみき皮膚科院長・鈴木さやかさんも「妊娠線は、ホルモン量の変化とともに急激な体形変化が起きることで、皮膚(真皮)が裂けてしまうことが原因です。どんなに保湿ケアを頑張っていても、体形の変化があまりに急だと皮膚は伸びきれず、真皮が裂けてしまいます。真皮とは外界から体を守ってくれている組織です」と解説します。

 では保湿は無意味なのかというと、そんなことはありません。「乾燥すると肌の柔軟性が失われるので、保湿はしたほうがいいです。妊娠線は全員に起こるわけではなく、妊娠に伴う自然な体の変化です。もともと小柄でやせ型の方や多胎妊娠などで腹囲が大きくなる妊婦さんは、ある程度は仕方ないと受け入れることも大切かもしれません。初めは赤い妊娠線も自然の経過で色が目立ちにくくなっていきます」と、鈴木さんは話します。

 妊娠線予防のために保湿剤を使うなら、あくまで優しく塗布することが大切です。間違った保湿ケアを続けていると、肌トラブルを招きかねないと鈴木さんは言います。

 次のページからは、妊娠線予防や気になる黒ずみの正しいケア、シミ・肝斑などといった肌トラブルへの対処法を紹介します。

次ページから読める内容

  • 保湿剤はクリームや軟こうがおすすめ
  • 黒ずみは、下着などによるこすれが悪化要因のことも
  • 春先は紫外線量が急上昇! 日焼け止めを忘れずに
  • シミや肝斑は美容皮膚科での自費治療も可能

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