この4月以降に育児休業からの職場復帰を予定している人の中には、新型コロナウイルス流行下での復帰に不安を感じている人もいるでしょう。感染への不安や、様変わりした働き方への対応、職場でのコミュニケーション…。ニューノーマル時代における職場復帰の心構えについて、育休後コンサルタントの山口理栄さんにアドバイスをもらいました。また、読者アンケートの結果を基に、4月以降に復職を控えるママ(パパ)たちの意識や、昨年4月以降に復帰した先輩ママ(パパ)たちの工夫もお届けします。

【年齢別記事 妊娠・育休中のママ・パパ向け】
(1) コロナ下の育休復帰 新しい働き方どう対応?先輩親の声 ←今回はココ
(2) 職場復帰後の「おっぱい」どうする? 夜間卒乳のコツは
(3) 「コロナ下での入園が不安」先輩ママと園長に聞いてみた
(4) 赤ちゃんのための防災用品 親子のトイレ対策も

約85%の人が職場復帰に不安あり

 コロナのワクチン接種が始まったとはいえ、社会が完全に落ち着きを取り戻すのはもう少し先になりそうです。日経DUALのアンケート(※)では、この春に育児休業からの職場復帰を予定しているママ(パパ)48人から回答を得ました。コロナ下での職場復帰が「とても不安」「やや不安」と答えた人は、48人中27人でした

 その理由を複数回答で聞くと、感染への不安に次いで、「在宅勤務やペーパーレス化など、新しい仕事のやり方についていくのが大変そう」「勤務規則の改定など、社内の制度が変わっており、ついていくのが大変そう」といった回答が多く、働き方の変化に対する不安が大きいことが分かります。

 こうした不安に対して、復職前に準備できることや、持つべき心構えなどはあるのでしょうか。次のページから、読者アンケートの結果を基に、復帰予定者が想定している働き方について具体的に紹介しつつ、ニューノーマル時代に役立つ「復帰前の心構え」について、以下の5項目を育休後コンサルタントの山口理栄さんに聞いていきます。また、同じくコロナ下だった昨年4月以降に復帰した先輩ママ(パパ)たちが、どのように乗り越えてきたのか、紹介します。

コロナ下の職場復帰、ここが不安! どう解消?

1、育休で「浦島太郎」状態…ニューノーマルな働き方に対応できる?
2、通勤による感染リスクが不安。在宅勤務の利用・導入を交渉したいけれど…
3、育児支援制度の利用、周囲に引け目を感じてしまいます
4、在宅勤務で復帰。人間関係を再構築できるか不安です
5、祖父母やシッターを頼りづらい。両立で悩んだら誰に相談すれば?
※アンケートは2021年2月、4月からの職場復帰を控えているママ(パパ)や、昨年度に復帰した先輩ママ(パパ)を対象に実施。回答者88人(うち4月以降の復帰予定者48人)