認可保育園・認定こども園・小規模保育など認可の保育施設の4月入園の申し込みをしたら、いったいいつ、どのような形で結果は分かるのでしょうか。そして、もし、入園できなかったらどうすればいいのでしょうか?

 今秋から始まる「幼児教育無償化」など保育園をめぐる最新情勢も含めて、「保育園を考える親の会」代表の普光院亜紀さんに教えてもらいました。

【年齢別特集 妊娠・育休中ママ・パパ向け】
(1) 原因不明の乳幼児突然死症候群 リスクの減らし方
(2) 低出生体重児と早産児 発達の遅れは個人差の範疇
(3) もし待機児童になったら? 保活の最新事情 ←今回はココ
(4) “早生まれ”の保活は不利? 保育園以外の選択肢も

 子どもの成長に伴い、ママやパパが抱く育児の喜びや悩み、知りたいテーマは少しずつ変化していくものです。「プレDUAL(妊娠~職場復帰)」「保育園」「小学校低学年」「高学年」の4つのカテゴリ別に、今欲しい情報をお届けする日経DUALを、毎日の生活でぜひお役立てください。

4月以外でも入園できるチャンスはある

 4月入園の場合、認可保育園などの認可の保育施設の入園申し込みの結果、つまり合否結果の通知(正確には「内定通知」や「不承諾通知(保留通知)」などといいます)が送られてくるのは、早いところで2月上旬、遅いところで3月上旬と、自治体によって幅があります。

 もし「不承諾通知」が届いてしまったら、希望したどの認可保育施設にも入れなかったということですので、4月から復職を予定している人は、すぐに対応する必要があります。

 一般的な順に、対応を挙げましょう。

① 認可外保育施設など、4月からの他の預け先を探す
② 勤務先に復職を延期してもらう(法律により2歳までは育児休業を延長可能)
③ 通える範囲の認可の保育施設(認可保育園、認定こども園、小規模保育、家庭的保育など)で二次募集がある場合は応募する

 ①と②の場合は、認可の「待機児童」になり、5月以降に認可の希望園の希望クラスに欠員が発生した場合には、選考会議の対象となります。

 認可保育園へは本来、前月の中旬までに申請すれば翌月の1日から入園できるのですが、待機児童が多い自治体では、卒園・進級のある4月でなければ入園しにくくなっています。このため、認可に入るチャンスは年に1回しかないという誤解があるようですが、実際には、4月以外でも引っ越しや転勤、退職などの親の都合による退園や転園はそれなりにあるので、待機していれば、年度途中にも入れるチャンスはあります

 特に、認可外保育施設(認証保育所や横浜保育室も含む)に預けられている子どもは「加点」(優先順位を上げるための調整指数)がもらえる自治体が多いので、入園選考で有利になります。

 「不承諾」になった場合は、自動的に「待機(保留)」の扱いになるのが普通です。認可外保育施設に入った場合、役所から、「認可外保育施設に入られたのでしたら、認可保育園への入園申請は取り下げますか?」などと問い合わせがある場合がありますが、認可に転園したいと考えている場合は、取り下げてはいけません

 また、入園申請の保留は大抵6カ月までとなっているので(期間については役所に問い合わせましょう)、その期間内に入園できなかった場合は、入園申請を出し直す必要があります。

<次のページからの内容>
● 23区で認可保育園に入園できるのは6~7割
● 待機児童になったときに取るべき行動まとめ
● 幼児教育無償化の内容に懸念
● 保育園と幼稚園の預かり保育はどう違うのか?